【甘口辛口】87歳の車暴走で母子死亡…過疎と高齢化の時代も公共交通発達した都市部は免許更新しない決断もアリでは - SANSPO.COM(サンスポ)

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【甘口辛口】87歳の車暴走で母子死亡…過疎と高齢化の時代も公共交通発達した都市部は免許更新しない決断もアリでは

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 ■4月21日 女優の高畑充希が2017年に森川ココネ名義で歌った「デイ・ドリーム・ビリーバー」は、心に染み入る佳曲だった。モンキーズの1967年の全米1位シングル「デイドリーム」に故忌野清志郎さんが日本語詞をつけた、ザ・タイマーズの名曲のカバー。高畑がヒロインの声を務めたアニメ映画「ひるね姫~知らないワタシの物語~」の主題歌だ。

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 「もう今は-」で始まる清志郎さんの詞は、3歳の時に亡くなった実母と、育ての母である伯母という2人の亡き母への切ない思いで聴く者の胸を揺さぶる。映画ではヒロイン役の高畑がエンドロールとともに歌う。自宅で流し見のつもりだったのに、歌のうまさに聞きほれて二度見してしまった。

 映画では20年東京五輪の3日前、開会式の成否にかかわる自動運転技術の争奪戦が描かれる。岡山・下津井でヒロインの父がひそかに提供する自動運転は、お年寄りの心強い味方になっている。現実でも自動運転は日進月歩だが、痛ましい事故のたびに、もっと早く実現していれば、の思いがよぎる。

 母子2人が亡くなった東京・池袋の暴走事故は、運転していた87歳男性の操作ミスを視野に捜査が進む。車種を見る限り、それは爆音を伴わない「暴走」だったはずだ。青信号で横断歩道を渡っていた被害者の女性は、猛スピードで静かに迫るシルバーの影に気づけただろうか。

 愛妻とかわいい盛りの娘に、夢でしか会えなくなった遺族の無念は察するに余りある。過疎と高齢化の時代、移動に車が欠かせない地域も多いだろう。せめて公共交通が発達した都市部では、85歳の天皇陛下が実行されたように、免許を更新しない決断もアリではないか。(親谷誠司)

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