【虎のソナタ】虎将ノムさん「見せる練習はしない!」99年キャンプ初日に「いまやっと芽が…」 - SANSPO.COM(サンスポ)

【虎のソナタ】虎将ノムさん「見せる練習はしない!」99年キャンプ初日に「いまやっと芽が…」

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 沖縄はこの日24度。ところがこんなイイ天気なのにキャンプは休み。我がトラ番軍団は助っ人デスク阿部祐亮を先頭にサブキャップ新里公章らが那覇での『PCR検査』にでかけた。もちろん元気いっぱいなのに…だ。特に那覇出身の新里などは実家には近づかずに走り回る日々で、それでも電話の声はビンビンなのだ。

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 テレビをつければ森さんの「女性蔑視発言」のことがまだくすぶって尾を引きモヤモヤする。それ思うとどれだけ佐藤輝のバットが醸し出すサワやかさと、藤浪晋太郎のブルペンでの“実戦想定”のキリリッとしたピッチングの紙面エネルギーの方がいかにさわやかでわかりやすいことか。スポーツの原点はこのワンダフルさなのだ。

 15日は新聞休刊日。つまり即売特別版のみ発行でして、朝、新聞受けに急いで…あ、そうだったとガクッとされた方は多い。駅、コンビニなどで我がサンスポは14日になんばパークス内に新装オープンした『南海ホークスメモリアルギャラリー』の紙面をドヒャッと楽しく、独自の企画で紹介しました。(本日5面にコンパクト版で掲載しています)

 「晴れて難波に44年ぶりに“帰ってきたノムさん”の遺品も加わり、野村克也さんの息遣いがビンビンと読者の皆さんにつたわったと思いますヮ」と運動部長大澤謙一郎の声も弾んでいた。

 大澤は2001年家族で神戸の、イチローさんご愛顧の牛タン店に奥さんと入ったときに偶然野村克也さんの長男克則(現楽天育成コーチ)も家族で来ていて、阪神担当の縁でやぁやぁとなった。その時、克則夫人と大澤の奥さんのお腹には新しい命が宿っていた。安産祈願とばかりに大澤は克則にお願いして奥さんのお腹を触ってもらった。「克則コーチの息子・忠克さん、つまり野村さんのお孫さんに今回、新装オープンに来ていただきました。本紙専属評論家、江本孟紀氏(73)とのバッテリーを組んでいただいたんですヮ」

 日大野球部1年生でがんばっている忠克さん。父のメッセージの代読が役目だったが、13日夜、東北地方を襲った地震についても触れたいと自身で申し出て、あいさつの前にメッセージを送っていた。「機転もきく上、実にサワヤカでしっかりと受け答えをしていた好青年でした。あの時、お腹にいた子供がこんなに立派になったのかと感慨深いものがありました。あのときお腹をなでてもらったうちの長男も高3になりました」とのことだ。ナルホド、紙面での江本氏とのツーショット写真をみるとちょっと笑った顔がノムさんそっくり。白い歯がとても印象的だった。その笑顔も再録しましたからオールドファンの方はじっくりとどうぞ。

 幼いころから京都府網野町(現京丹後市)のドカ雪のなかで早くして父を亡くし、新聞配達をしていた野村さんは近くの網野神社での草野球にもすすんで捕手役をしたという。どんな時でも「克っちゃんは笑顔やった」と誰もがそういっていた。

 いまさら「月見草とひまわり」(長嶋茂雄氏との人生論)を引き出すつもりはない。南海のテスト生でしばらくはカベ捕手(練習の手伝い)だった野村さん。長嶋さんは東京六大学(立大)のスターの頃から鶴岡さんから「卒業したら南海に」と渇望されていた。月見草とひまわりのそれもまた人生。

 1999年阪神監督としてキャンプ初日に野村さんはこう宣言した。「見せる練習はしない!」。それはノムさんが天国に逝ってから、いまやっと芽をふこうとしているのかもしれない。

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