【虎のソナタ】永久不変のタイガースお家騒動 ファンの思いは1つ、勝ってくれれば… - SANSPO.COM(サンスポ)

【虎のソナタ】永久不変のタイガースお家騒動 ファンの思いは1つ、勝ってくれれば…

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2018年オフに矢野監督(中)が就任したとき、支えたのが揚塩球団社長(右)だった。左は藤原オーナー  コロナ禍で大幅にシーズンが後ろにズレようが、世間の生活スタイルが様変わりしようが、伝統球団タイガースがお家騒動を起こす“時期”だけは永久不変、決まり事らしい。ペナントレース真っ最中でも、情け容赦なく?! 巻き起こる。内蔵された“体内時計”の精密さ、おそるべし。異常な1年だからドタバタはあと回しにしてくれればいいのに、今回もキッチリ10月10日前後だ。

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 2年前、金本監督が「辞任」という名の解任に追い込まれたのも、今頃。2軍監督・矢野燿大は宮崎にいた。トラ番はまだ公式戦を残す1軍を追いつつ、次期監督候補をターゲットに右往左往だった。

 5年前、新監督就任要請を受けた金本知憲が熟考を重ねる中、報道陣が追い回したのも、この時期だった。10年前も、20年前も、もっともっと、ずっと前も。言いだしたら、キリがない。

 9月下旬に新型コロナ感染者が選手、チームスタッフから大量に見つかって“導火線”に火が付いた。規則違反の大人数での会食も発覚して、一気に管理責任を問われることに。そして、球団社長の辞任-。

 思えば、揚塩社長の、球団年賀式での、あの大号令から始まった1年だった。

 「機は熟しました」

 社長に就任して3シーズン目。進軍ラッパは勇ましかった。こちらまで、その気にさせていただいた。

 就任した17年暮れ。球団内外に「社会貢献」を奨励した。ある表彰式では、お疲れ気味?! の巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の前で長々と大演説。思い立ったら一直線、熱い人だと感じたもんだ。

 が、持って生まれた運命なのか。社長在籍時代の記憶がとにかく謝罪、また謝罪の光景ばかり。

 当時の現職スコアラーが不祥事を起こす。それが何と阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会の前日。タイミングが悪すぎた。体を90度折り曲げて、何度も頭を下げていた社長…。

 ことしも、3月に藤浪らのコロナ感染でテレビカメラの前に登場して、汗だくの謝罪。そして、今回も…。

 8日付のサンスポでは、阪急阪神HD・角和夫代表取締役会長グループCEOが「けじめが必要」という衝撃的発言が1面を飾った。

 運動部長大澤謙一郎は「角CEOは経営統合で協力して、村上ファンドを追い出した坂井信也前オーナーのことを戦友と認めていて、在籍されていた時代は、球団経営を完全に任されていましたが、状況が変わってきてますね」と分析した。「ここ数年、虎党の一部株主によるタイガースへの質問攻勢が、株主総会で繰り返されていました。中には的を射た意見もありますが、2005年からずっと優勝できていません。総会で議長を務める角CEOも考えるところがあったのではないでしょうか」。

 さらに残念なのは、ほとんど報道陣の取材に応じてもらえなかった。すべてを谷本球団副社長兼本部長に託す形で、これほど肉声が、自身の考えが、報道陣に伝わってこない社長は、タイガースの歴代を通じても珍しかった。

 阪神キャップに就任して2シーズンが経過しようとしている大石豊佳も「申し訳ないんですが、取材した回数は数えるほどしかないんです。ことしも1月にお話を聞いて以降、全く取材機会がなかったんで…」と振り返った。

 思った通りの球団運営ができたんだろうか。任期途中に不本意な形で球団を去る揚塩社長の心のうちは…。

 ファンの思いは1つ。ゴタゴタのない球団であってくれれば。勝ってくれれば。誰も文句は言わない。

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