【虎のソナタ】虎の先輩たちのように奇跡信じて 06年大一番敗戦翌日、金本ら奮闘劇勝 - SANSPO.COM(サンスポ)

【虎のソナタ】虎の先輩たちのように奇跡信じて 06年大一番敗戦翌日、金本ら奮闘劇勝

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ノーヒットノーランを喫した翌日の2006年9月17日に2ランを放つ金本。ここから9連勝を飾った  八回の攻撃を見る前にテレビのスイッチをオフにした虎党も多かったのでは? でも、負けは負け。痛すぎる連敗だ。

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 試合前は、まだ奇跡を信じていた。東京ドーム記者席のトラ番サブキャップ安藤理も-。

 「巨人のスタメン、見ました? 坂本、岡本がいません。体調面の影響らしく、決して緩めたわけではないんでしょうが、まるで胴上げの翌日のようなメンバー。これは負けられない。しかも、マジック点灯は阪神だけの責任じゃないでしょ。巨人の独走はセ・リーグ5球団すべてが悪い。阪神だけが責任を感じるんじゃなくて、思い切って戦ってほしい」

 トラ番記者たちはまだ熱い。その通りだ。シーズンは終わったわけじゃない。試合前の話だけど、阪神が3連勝して、巨人が3連敗したら、マジックは消える計算。猛虎の意地、ここで見せずにいつ見せる!

 ところが序盤から、とんでもない展開になってしまった。もうグラウンドを直視できない。この「虎のソナタ」だけは、サブキャップ安藤と会話した試合前で、時間を止めたくなったほど。

 昨夜のニッポン放送ナイター中継。午後5時半からの直前放送では、恒例の「あの日あの時…」コーナーで、27年前(1993年)の9月16日に起きた“事件”を紹介していた。

 広島・山本浩二監督の電撃辞任。その2年前の優勝監督のシーズン中の辞意表明は世間を驚かせた。

 「山本浩二さんといえば、法政大学出身。そして、本日の放送席の解説、われらが江本孟紀さんも法政大学です」

 アナウンサーの紹介に、本紙専属評論家でもあるエモやんがすかさず突っ込んだ。

 「法大といえば、もう1人、いるよね?」

 エッと戸惑うアナウンサーにズバッとひと言。

 「菅義偉新首相でしょう!」

 昼間に行われた首班指名により、第99代内閣総理大臣に就任した新しい総理大臣の出身校をさりげなく紹介。そういう意味では、歴史的な1日だった。

 ニッポン放送では紹介されなかったが、ミスター赤ヘルの辞任から13年後の同じく2006年9月16日は阪神とって悪夢の日。ナゴヤドームの中日-阪神。昨夜のテレビ中継の解説席にいた山本昌の前にノーヒットノーランを喫してしまう。

 あの年。タイガースは懸命に中日を追い上げた。が、その差は縮まらない。理由は簡単。相手のホームグラウンドで負け続けたから。開幕からナゴヤドームで9連敗して、絶対に負けられない大一番が、ノーヒットノーランを食らった試合だった。翌日のサンスポの1面は「虎、壮絶終戦」-。

 ところが、大一番に敗れた翌日、金本知憲が打ち、藤川球児が踏ん張り、劇勝。「遅すぎる」「今頃…」「きのう勝て!」と言われながらも、諦めず、泥臭く勝利を求めるタテジマがいた。虎はそこから怒涛の9連勝。0・1%の奇跡を信じて疑わない虎の先輩たち。不屈の魂を持っていた。

 あの年によく似ている、2020年の阪神。宿敵・巨人の本拠地・東京ドームでまだ1勝もできないのだから。でも、後世のタテジマ戦士に恥じないためにも、ここからの反攻を信じたい。

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