ヤクルト・中尾輝の母、経営店一時休業も コロナと必死に闘い待つ愛息のマウンド雄姿 - SANSPO.COM(サンスポ)

ヤクルト・中尾輝の母、経営店一時休業も コロナと必死に闘い待つ愛息のマウンド雄姿

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中尾輝(右)と母・美恵さん。ともにコロナ禍を乗り越えるべく奮闘中だ(中尾投手提供)  新型コロナウイルス感染拡大の影響で、プロ野球が史上初めて無観客で開幕することが決定的となる中、プロ野球選手の家族も奮闘している。4年目の救援左腕、ヤクルト・中尾輝投手(25)の母・美恵さん(52)は名古屋市内で飲食店「居酒屋 団」を営むが、4月11日から当面の間、店を一時休業。21日には店頭で弁当販売を始めるなど懸命な努力をしながら、愛息が再びマウンドに立つ日を待ちわびている。

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 店頭に、おいしそうな弁当が並ぶ。豊田本町駅にほど近い「居酒屋 団」は、愛知県が独自に緊急事態宣言を出した翌日の11日から休業中。中尾の母・美恵さんは、新たな一歩を踏み出した。

 「できることをと思ってお弁当の販売を始めました。こうしたら喜んでくれるかなとか、そういうことしか考えていないですね」

 2月で開店8年目。ヤクルトの名古屋遠征時に多くの燕党が集まり、2018年4月に中尾が初勝利を挙げた後には石川ら投手陣による祝勝会も開かれた。そんな愛される店にも、コロナ禍が直撃した。

 「(売り上げは)昨年と比べて、とんでもないくらいひどくて。7年間やってきて、初めて誰も来ない日がありました。店が感染源になると、ご近所にも、輝にも迷惑がかかってしまうので早めに閉めました」

 休業を決断すると、料理を真空パックに詰めて販売する方法などを調べ、保健所に相談。休業から10日後の21日に店頭販売を開始した。

 おかずは全て手作りの“おふくろの味”で、中尾お気に入りのハンバーグも入る弁当は500円と格安。メインからお総菜まで好みのものを選べ、ご飯は「温かいものを」と炊飯器で保温したものを直前に入れるなど、心も温まる弁当だ。

 弁当販売は人生初で、初日は5時間店頭に立って売れたのはたった1個だった。「心が折れそうになった」がツイッターで情報発信するなど工夫。一方で「心配させないように」と愛息には伝えなかったという。

 「元気だよ」のメッセージとともに届いた愛犬(チワワ)のコテツ、タロウと映る息子家族の写真を眺め、元気をもらっている美恵さんは「早くプロ野球が開幕してほしいですね。唯一の楽しみなので。神宮に行きたくてしようがない」と実感を込めた。勝利の方程式入りを狙う4年目左腕は、母への思いも胸に日々の自主練習に励んでいる。(赤尾裕希)

 ★オススメはハンバーグ

 中尾が5歳のときに両親が離婚。「居酒屋 団」は、女手一つで育ててくれた母・美恵さんが2013年から営む飲食店だ。中尾が18年4月8日の巨人戦(神宮)で初勝利を挙げた際には店の推しメニューを聞かれ「家庭料理が売りなので、そういう系なら全てオススメです。(個人的には)ハンバーグ」とPRしていた。名古屋駅から電車で約15分の名鉄線・豊田本町駅から徒歩1分ほど。住所は名古屋市南区内田橋2の24の18鹿乃子ビル1階。

中尾 輝(なかお・ひかる)

1994(平成6)年9月14日生まれ、25歳。愛知県出身。杜若(とじゃく)高から名古屋経大を経て2017年ドラフト4位でヤクルト入団。2年目は中継ぎで54試合に登板し、プロ初勝利を挙げるなど7勝をマーク。昨季は12試合の登板で0勝1敗、防御率8.36。通算成績は68試合に登板し、7勝5敗、防御率4.88。180センチ、83キロ。左投げ左打ち。既婚。年俸1550万円。背番号13

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