【猛虎がくる】阪神・高山、今季27歳「今年やらないと厳しい」 - SANSPO.COM(サンスポ)

【猛虎がくる】阪神・高山、今季27歳「今年やらないと厳しい」

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梅田アナ(奥)との対談で、不退転の決意を語った高山。2020年は高山の年だ!(撮影・水島啓輔)  阪神のキーマンにサンケイスポーツ専属評論家が迫る「猛虎がくる」の第3回は、特別編としてフリーアナウンサーの梅田淳氏(59)=追手門学院大学客員教授=が高山俊外野手(26)を直撃。5年目にかける並々ならぬ覚悟と思いを、たっぷりと聞き出した。

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 梅田アナ(以下、梅田) 連日、遅くまで練習していますね。

 高山 結果を出すためにやっているだけ。僕が言うのもおかしいですが『結果が出るところまでやる』と決めたところまでに、時間がかかったというだけですから。

 梅田 プロセスではなく結果。それを求めるための練習。

 高山 そうですね。そこに不器用な僕は、人一倍の時間がかかったというだけです。

 梅田 不器用? バッティングは非常に器用だと思っていました。

 高山  表面的に見れば、器用と見える打席もあるかもしれないですが。僕が目指すところには、まだまだ練習が足りないなと思いますね。

 梅田 いろいろな解説者が、今年の注目は投は藤浪晋太郎、打は高山俊という。その声は聞こえてきますか?

 高山 聞きますし、自分で(気持ちを言葉にして)言っている分、そうやって注目してもらえているのかなと。27歳になる年で、こんなに注目してもらうっていうのも正直、厳しいというか。今年やらないと厳しいと思うので、そうやって、たくさんの声をいただいていることは、すごくありがたいです。

 梅田 見ていて目の色が違う。ものすごく強いものを感じます。

 高山 やっていることはそんなに大して変わらないと思いますが、「言う」ということで自分にプレッシャーもかかるし、周りの見る目もその分厳しくなる。だから同じようにやっていても「やっぱ、やらなきゃ」と強く思うところがあるのかもしれないですね。

 梅田 昔から有言実行型だったの?

 高山 いや、基本的に、先のことは言わないタイプですね。

 梅田 だよね。ところが(昨年12月の)契約更改のときの発言かな。あの辺りから強い発言が多くなった。

 高山 そうですね。阪神は(主力の)年齢層も高いというか、26歳でベンチにいても、まだ若手と言われていた。でも周りを見たら、そんなことは全然なくて。感覚的に(若手という言葉に)甘えてしまうではないけれど、僕はあまりそういうのが好きではないので。だから本当に自分にプレッシャーをかけてやらないと。周りを見た時、僕の年齢でこの成績だったら厳しいと思う。自分にプレッシャーをかけてでも、何か変わらないといけない、と。

 梅田 相当な覚悟と意気込みで臨んで、疲れもピークでしょう。

 高山 そうですね。(でも)みんなそうだと思いますが、別に休もうとも思わないですし。今季が終わったときに成績が残せなかったら、もう勝手に消えていって、野球もできなくなる。それならもう、やれるときにやろうと。そういう気持ちです。

 梅田 言葉にできないような空気を感じます。ちょっと鳥肌が立つ…。何かを変えたときに誰かに出会ったのか、言葉に出会ったのか、本を読んだのか。

 高山 言葉はたくさん矢野監督にもらっていますし、ありますね。(ただ)やっぱり自分ですね。周りを見た時に…周りを見てやるという意味ではないですが、普通に考えて、いよいよやばい年齢。今年(レギュラーを)つかまないと厳しいと思うので。

 梅田 食事はしっかり摂っている?

 高山 もちろん。全く外に行かないですが。(外食は)休み前の日と休みの日くらい。ほとんど外に出る気がないので。あまりテレビも見ないし、(宿舎では)もう、寝ます。

 梅田 ストレス発散は?

 高山  試合で打ったり、練習中にいいバッティングができたりしたら、必然と気持ちが上がる。それでいいんじゃないですか。野球をしに来ているので、そんなにストレスもたまらないし。

 梅田 ここまでの段階で自分に点数をつけるのなら。

 高山  難しいな…まあ、まだ0点じゃないですか。

 梅田 実戦も増えてきます。1打席1打席、命がけ。本当にそんな思いですよね?

 高山 そうですね。チャンスは少なくなってくるので。

 梅田 高山君の中では「今しかない」、そんな気持ちですか?

 高山 はい、もうこれだけやって結果が出なかったら、もう、そういうこと。どこを目指してやるというのは、自分の中でいろいろあると思いますが、何事も本気でやり尽くそうとは思っていますね。

 梅田 今、一番考えていることは。

 高山 結果を出すことだけを考えてやっているので。練習では今ちょうど、課題とか、いいところをしっかりと分かってきている段階なので、その課題をクリアすることだったり。まあ、やることはいっぱいあるので。

 梅田 もう1度だけ伺います。今季の結果が出るときに、何ができているんでしょう?

 高山 常にグラウンドにいたい。たくさんありますが、そこが一番ですね。

 梅田 掛布(雅之)さんも「27アウト目(試合終了の瞬間)にグラウンドに高山がいてほしい」といっていました。それを実現するということですよね!

 高山 はい! もちろんです!!

高山について阪神・矢野監督「2軍(監督)のときも通して一番話をしたのが、高山だと思う。彼はデビュー以降、センスだけでやってきた感じ。いろいろなアドバイスはしてきたけれど、今年はやっと本気になった気がする。高山の本気を見ている」

★合同自主トレ「何でも一番」

 高山は昨年12月5日の契約更改後の会見で「(福留)孝介さんや糸井さんや近本を押しのいてというか。『高山に勝てなかった』と言われるくらいね。大口たたきましたけど、それくらい自分にプレッシャーかけて」と決意を述べた。

 また1月の沖縄先乗り合同自主トレでも「何でも一番でいい」と真っ先に打撃ケージへ。対外試合初戦の8日の中日戦(北谷)前日には、井上打撃コーチの「何番を打ちたい?」という冗談の問いに「1番か3番」と本気で即答。「最初なんで、いったろうかなと」。志願した1番で、一回先頭の中前打など2安打をマークした。

★取材後記

 今までいろいろなインタビューをしてきたが、言葉にできないくらい、野球人生に対して鬼気迫るものを感じた。

 彼が悩み始めてから、こうやってじっくり話をするのは実は新聞、テレビを含めて初めてだった。こんなに悩んできたのか、こんなに結果を求めてやっているのか。飾る言葉はいらない。もう死に物狂い、「野球人生最後の挑戦」と言ってもいいんじゃないかな。

 27歳になる青年が発するには、あまりにも重すぎる言葉の数々。こんなに切羽詰まって人生に思いをはせることがあるのか。だから鳥肌が立った。こんな野球人生を送れることは幸せだけど、つらいと思う。それでもあきらめず、頑張ってほしい。必ず花開くと。今年は絶対に高山俊が主役になれるときが来ると信じたい。(フリーアナウンサー)

高山 俊(たかやま・しゅん)

 1993(平成5)年4月18日生まれ、26歳。千葉県出身。日大三高から明大を経て2016年ドラフト1位で阪神入団。1年目から134試合に出場し、打率・275、8本塁打、65打点で新人王に輝いた。昨季は105試合で打率・269、5本塁打、29打点。通算387試合で打率・256、20本塁打、132打点。181センチ、88キロ。右投げ左打ち。今季年俸3600万円。背番号「9」

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