【挑む男】DeNA・今永、「8・8五輪決勝」本拠地ハマスタのマウンドに立ちたい - SANSPO.COM(サンスポ)

【挑む男】DeNA・今永、「8・8五輪決勝」本拠地ハマスタのマウンドに立ちたい

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宜野湾の海をバックにポーズを取る今永。チームの優勝と東京五輪の金メダルへ、エースが熱い思いを告白した (撮影・斎藤浩一)  12球団のキーマンに迫るインタビューの第3回は、DeNA・今永昇太投手(26)。昨季はチームトップ、リーグ2位の13勝(7敗)を挙げ、日本代表「侍ジャパン」の一員としても活躍するなど球界を代表する先発左腕へと飛躍を遂げた。今季はチームの1998年以来22年ぶりとなる日本一だけでなく、東京五輪での金メダルを目指す勝負の一年。エースの胸に秘めた思いに迫った。 (取材構成・湯浅大)

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 --5年目のキャンプは、これまでと立場が違う

 「そうですね。ある程度(結果を)計算されている、やってくれるだろうという期待をいただいている雰囲気を感じながら臨んでいます」

 --オフから「体力不足」との言葉をよく使う

 「去年は1試合を投げるスタミナがあっても、1年を投げるスタミナがないと感じました。1年間1軍にいればいいというのではなく、1年を通じて安定して成績を残せるスタミナです」

 --昨季は終盤の先発3試合で2敗(18回2/3、16失点)を喫した

 「周りからすると『あそこで1、2勝していたら(優勝できたかも)』というのがあるかもしれない。でも、あれが僕の実力。後悔はなくて、あの時点の自分の力、ボロがでた」

 --なるほど

 「確かに真っすぐの走り、スライダーの切れ、チェンジアップの抜け(はベストではなかった)。腕も振れていませんでした。乗り切るための下半身の力がなかったのかなと思います」

 --日の丸のユニホームの重みは

 「代表でプレーするときは12球団の垣根を越えて、ファンが声援をくれる。チャンスで凡退したり、点を取られたりすると溜息が聞こえてくる。1点の重さはあると思います」

 --代表で得たものは

 「自分はまだまだだな、ということですね。他の選手の意識、取り組み、考え方を見ても、そう感じました」

 --特に刺激を受けた選手は

 「深い野球の話をしたわけではないですが、鈴木誠也(広島)に関しては、活躍する理由が分かった気がします。坂本さん(巨人)、山田さん(哲人、ヤクルト)たちと常に野球の話をして『こういうときにはどうしていますか』とか」

 --貪欲ですね

 「けがで離脱していた秋山さん(現レッズ)が東京ドームに来て、選手サロンに顔を出したときも、(滞在は)5-10分くらいだったけど、すぐに話を聞きに行っていました。僕が見る限り、常に誰かとバッティング談議をして、全てを野球に注いでいる。野球が好き、うまくなりたいという純粋な姿勢を目の当たりにしました」

 --五輪決勝は8月8日に本拠地・横浜スタジアムで。登板への思いは

 「もちろん、あります。僕は自分が与えられたところで、しっかりと結果を出したい。それが大一番の試合だったら、うれしいですけど。でも、そこにたどり着くために、勝たなくてはいけない試合もたくさんある」

 --筒香選手が抜けたDeNAでも責任は増す

 「実際に弱くなったとしたら、悲しむのは筒香さんだと思う。あの人は常にチームのことを考えている。例えば、強風の中で誰かがエラーしたら、そのエラーを責めるのではなく『俺は何で風が強いから注意しようと事前に声を掛けなかったのか』と悔やむ。全員がそういう気持ちでいればチームは強くなると言っていた。最近、その意味が分かってきました」

 --日本一、金メダルに向けてできることは

 「味方が5点取ってくれたら4点、1点だったら0点に抑えれば勝つチャンスがある。全部の試合を完璧に投げる必要はなくて、チームが勝つために、自分がどこまでどういう投球をすべきか。頭を使ってローテーションを守りたい」

★取材後記

 DeNAの担当1年目だった2016年のドラフト1位が今永投手だった。発展途上の球団に入団した左腕は、着実に成長しチームの顔になった。今季は、先発候補の東投手が左肘手術を受けることもあり、獅子奮迅の活躍が期待されている。

 昨年末、担当を離れる旨を伝えると、帽子を脱いで「長い間、ありがとうございました」と手を差し出し、握手をしてくれた。今回のインタビューでは「あれ、担当替わったのに?」と驚かれたが、よどみなく独自の価値観を語ってくれた。

 26歳と若いが、実績からキャンプの宿舎では一人部屋を与えられた。「僕としては相部屋がよかったんです」と5日の休養日には同い年の斎藤投手と娯楽施設に出かけ、UFOキャッチャーで大量のぬいぐるみをゲットし、宿舎に戻ってきた。マウンドと普段のギャップがある男なのだ。 (野球遊軍・湯浅大)

今永 昇太(いまなが・しょうた)

 1993(平成5)年9月1日生まれ、26歳。福岡県出身。北筑高から駒大を経て2016年ドラフト1位でDeNA入団。1年目から8勝、17年にはチームトップの11勝をマークした。昨季は自身初の開幕投手を務め白星を挙げ、自己最多となる13勝を記録。同年11月の第2回プレミア12では日本代表に選出され、初優勝に貢献。178センチ、85キロ。左投げ左打ち。独身。年俸1億3600万円。背番号21。

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