【球界ここだけの話(1862)】松坂の西武復帰会見で見えた覚悟と人柄 - SANSPO.COM(サンスポ)

【球界ここだけの話(1862)】松坂の西武復帰会見で見えた覚悟と人柄

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西武入団会見で背番号「16」を披露する松坂  昨年12月11日、西武に14年ぶりに復帰した松坂大輔投手(39)の入団会見を取材した。

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 数々の歴史を刻んだレジェンドが、新たな挑戦に向けて何を語るのか-。100人超のメディアが見守るなか、右腕は偽りのない心境を次々と吐露した。

 「球は遅くなりましたし、やりたくないと思っていたボールを動かすピッチングをしています」

 過去の自分との違いを問われて苦笑した。かつては相手をねじ伏せるような直球を武器に、多くの名勝負を生み出したが、現在は球を打者の手元で変化させて相手の凡打を誘うような“熟練スタイル”にシフトしている。一番の得意球は落差や曲がり幅を操れる「カットボール」と言い切った。

 「そうしていくことが今の自分の生きていく道。昔のイメージを持っている方もいらっしゃると思いますけど、今の自分ができる形というものを100%だして、チームに貢献したい」

 周囲が松坂大輔に求める姿は十分に分かっている。だが日本球界復帰後は2015年からの5年間で14試合6勝5敗という成績だ。加えて、9月で40歳となる自分を戦力として獲得してくれた古巣に恩返しするためには、今、もっとも自信のあるスタイルで勝負し、結果を残すのが筋だ。

 日米通算200勝まで残り30勝。残された現役生活で到達するには、もう1年も無駄にはできない。「周りは無理だという人多いと思うけど、自分自身、諦めることはしたくない。200という数字を目指したいと今は思います」。自分を信じて、堂々と前を向いた。負けん気の強い怪物は、やっぱり今も松坂の中に潜んでいて安心した。

 2度目の西武入団会見には筆者を含め、かつての西武時代、レッドソックス時代に密着していた「松坂番」の記者が勢ぞろいしていた。現在は野球担当から外れている者もいれば、管理職になっている者もいた。それでも、それぞれが都合をつけて足を運んでいた。松坂の再出発へかける覚悟を聞きたかったからだと勝手に推測している。松坂の求心力を改めて痛感した。

 会見後、顔なじみのメンバーが終結していたことを伝えたところ、「知っています(笑)」と返ってきた。壇上からちゃんと見えていたようだ。久々に見ごたえのある会見だった。今度はマウンドで躍動する姿を見れることを信じている。(湯浅大)

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