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【G戦士の素顔(18)】ヤングマンが持つ“和の心” 日本人よりも日本人らしい心優しき助っ人

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名古屋入りを前に練習を行った巨人・ヤングマン=よみうりランドG球場(撮影・荒木孝雄)  巨人軍は紳士たれ-。球団創立者・正力松太郎の言葉だ。「紳士」という言葉を調べると、「品がよく礼儀正しい」という説明が出てくる。2年目のテイラー・ヤングマン投手(29)はまさに言葉通りに選手だ。

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 取材を受ける際には、常に背筋を伸ばし、真摯(しんし)に話を聞いてくれる。周りに気を配り、他人の邪魔にならない場所で取材をできるような配慮を見せてくれる。汗を流してユニホームは汚れていても、どこか品があり、礼儀正しい。ヤングマンとはそんな大人な男だ。

 では、彼がこのように振る舞うルーツはどこにあるのか。ヤングマンはテキサス州にある、ガソリンスタンドもないとても小さな町で生まれた。同州の州都であるオースティンまでは、車で約1時間もかかる田舎町。日本で言うところの「ご近所付き合い」を大事にするような地域だからこそ、父・リーランドさんと、母・シャーロンさんに厳しく育てられた。

 「みんな周りは知っているから、変なことをしてはいけないと。大都会じゃないからね。両親からは誰に対しても『Yes,sir.』と付けて、『相手のことを尊重するように』という教育は受けてきた。もちろん、大都会の人もそういう教育を受けるかもしれないけど、小さな町だからこそ余計にね」

 昨年、来日してからは、休養日にブリタニー夫人と日本の観光名所を巡り、多くの日本文化に触れてきた。東京都内に限らず、広島では宮島に足を運ぶほど日本を堪能。そして、助っ人が何より感銘を受けたのが“和の心”だ。

 「アメリカもそうだけど、外国人に対してはちょっと警戒することも多い。でも、日本に来てからはどこに行ってもみんなが親切にしてくれた。尊敬してくれるし、そういう文化は大好きだよ」

 愛妻と奥多摩にハイキングに出かけたときのことだ。日本語で書かれた案内に戸惑いながらバスを待っていると、ある日本人が丁寧にバス停の場所と時間を教えてくれたという。その優しさに「言語の問題があったのに親切にしてもらって好きになったよ」といまでも感謝している。

 今春のキャンプには教材を持ち込み、日本語を学んだ。「一生懸命勉強したけど、思ったほど日本語のレベルが上がらない。『ナマケモノ』だよ」と笑ったが、その勤勉さに驚かされた。今季は10試合で3勝4敗、防御率6・09と苦しい投球が続く。それでも、ポストシーズンで出番がくる可能性は十分にある。いまは、その日のために汗を流している。

 「日本人はみんな礼儀正しいし、まじめだし、大好き」とヤングマン。日本人よりも日本人らしい男と接していると、逆に背筋が伸びる。これからも最大限の礼儀と敬意を持って、接したい。(赤尾裕希)

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