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【球界ここだけの話(1629)】巨人・岩隈が感じた上原氏のすごさと実現しなかった“夢”

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川崎市のジャイアンツ球場で練習を行う岩隈(5月10日撮影)  レジェンドが、また一人ユニホームを脱いだ。元巨人の投手、上原浩治氏(44)が20日、現役引退を発表。球界からは、残念がる数多くの声が寄せられたが、今季から巨人に入団した岩隈久志投手(38)も、「寂しいですよね」と思いを明かした。

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 ともに日米で活躍してきた先輩の決断に、素直な思いが口をついた。2000年に堀越高からドラフト5位で入団した岩隈にとって、上原は入団が1年上で「1年目からピッチングとかをずっと見ていたし。ジャイアンツのエースとしてやってこられていましたから」と尊敬の目を向ける存在だ。国際大会では、04年のアテネ五輪で日本代表を銅メダルに導いた経験もある。

 5月19日。上原の最後の練習で、キャッチボールの相手を務めたのが岩隈だった。その時の、上原の球を受けた岩隈は、こう口にする。

 「最後、一緒にキャッチボールさせてもらいましたけど、すごいボールを投げるな、というか。まだまだ全然できる感じだったんですけどね。あのボールの伸びとか、球の切れとか、回転とか。バッターが立ったら、打ちづらいだろうな、とキャッチボールでも分かるし。できないですけどね、僕には。上原さんのようなボールは」

 09年から米大リーグに挑戦し、9年間プレーした上原。球速は速くない中、球の切れと、スプリットを武器に、メジャーを代表するスラッガーとも渡り合った。昨年、10年ぶりに日本球界に復帰しても、そのスタイルで日本球界初の「トリプル100(通算100勝、100ホールド、100セーブ)」を達成。そのすごさを、岩隈も肌で感じたのだ。

 「(引退会見で「トリプル100」達成も)『中途半端』とか言っていましたけど、できないですからね。普通はできないことをやっていますからね」

 米国では、会う度に会話を重ねた2人。岩隈が「上原さんどうですか?」と尋ねると、「しんどいわ」と返答されたことがほとんどだといい、「『しんどいわ』しか聞いてないわ、と思いながら。と言いつつ、きっちり仕事して、記録としても残しているわけだし。素晴らしい選手だなと」と敬意を表した。

 同じユニホームを着ている時間は短かったが、上原のすごさを身近で見てきた岩隈。「一緒にユニホームを着ていたので、一緒に投手リレーとかできたらよかったと思いましたけど、それはかなわなかった」と心の中にひそかに抱いていた“夢”が実現せず、少し残念がった。いつの日か、2人の継投が実現するのか。楽しみでならない。(赤尾裕希)

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