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【小早川毅彦のベースボールカルテ】素直に喜ぶ矢野監督が阪神を変える!

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5日のDeNA戦(甲子園)で福留がサヨナラ2ランを放った際には、本塁ベース近くまで足を運んで出迎えた  今季の阪神戦を見ていて、いいなと思うことがある。本塁打や適時打が出たときの矢野監督の喜びようだ。

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 監督のイメージは、まず冷静沈着。不利な判定に怒りをあらわにすることはあっても、人前で選手と同じように喜ぶことは、まずない。なのに、矢野監督はベンチでバンザイをしたことがある。普段からニコニコしているわけではないし、厳しい采配もするのだが、喜べる状況になると、ものすごく喜んでいる。

 5日のDeNA戦(甲子園)で福留がサヨナラ2ランを放った際には、本塁ベース近くまで足を運んで出迎えた。これだけ喜んでもらえると、選手はうれしいものだ。

 監督が明るければチームが勝てるのなら、苦労はしない。だから、「素直に喜びを表す監督=いい監督」というつもりはない。矢野監督も、自分がこうすれば勝てると確信を持ってやっているのではないと思う。長らく選手に染みついた体質、若手がなかなか育たない土壌など、根本的にチームを変えたい一心で、チャレンジしているのではないだろうか。

 DeNA・ラミレス監督は現役時代、グラウンドでいろいろなパフォーマンスをやっていたが、監督になると封印した。ファンサービスをやらないのではなく、それが一般的な監督の試合中の姿勢だ。ベンチやグラウンドで喜怒哀楽を表した代表格は、中日、阪神、楽天を指揮した故星野仙一さん。「喜」と「楽」では前DeNA監督の中畑清さんも負けていなかった。しかし、お二人は少数派だ。

 私の広島入団時(1984年)の監督は、古葉竹識さん。ベンチで笑顔を見せることはほとんどなく、怒られた方がはるかに多かったが、いいプレーをすると、人が見ていないところで、よく声をかけていただいた。

 選手には、プレーで監督に認めてもらいたい、喜んでもらいたいという気持ちがある。今季の阪神は新人の近本や木浪らが前評判通りのプレーを見せ、24歳の4番・大山は勝負強さが出てきた。現時点で、“矢野流”はいい方向に進んでいると思う。5カ月後にいい答えが出ているように、応援したい。(サンケイスポーツ専属評論家)

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