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令和初完封は西武・今井!トップタイ4勝、16年夏の甲子園V腕3年目の覚醒

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令和初完封を達成した今井(左)。捕手の森とガッチリと握手を交わした (撮影・中井誠)  (パ・リーグ、西武4-0楽天、6回戦、楽天4勝2敗、5日、メットライフ)西武のプロ3年目右腕、今井達也投手(20)が5日、楽天6回戦(メットライフ)に先発。散発3安打でプロ初の完投勝利を完封で飾り、4-0の勝利に貢献した。12球団を通じて令和初完封を記録し、リーグトップタイの4勝目をマーク。栃木・作新学院高のエースとして2016年夏の甲子園大会を制した右腕が新時代の扉を開けた。

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 130球目。今井はフゥーと息を吐き、スライダーを投げ込んだ。九回2死走者なし。山下を詰まり気味の二塁ライナーに打ち取った。新元号となって5日目。20歳のホープが令和のプロ野球で初完封をマークした。

 「何とかゼロで抑えられたことに意味があります。自分が投げるときに、よく野手が打ってくれる。いいプレーも生まれて助けられています」

 これまでの最長イニングは7回。未知の八回を終え、球数は121に達した。ベンチに戻り、辻監督に「代わるか?」と聞かれたが、続投を志願。散発3安打に抑え、自身初の完投勝利を完封で飾った。

 こどもの日。マウンドからスタンドで観戦するユニホーム姿の野球少年を見つけ、「子供たちの前でいいピッチングができてうれしいです」。150キロ台の直球を主体にカーブ、スライダー、チェンジアップを有効に使い、楽天打線に三塁を踏ませなかった。

 栃木・作新学院高3年時に2016年夏の甲子園大会で優勝投手となり、ドラフト1位で西武入り。鳴り物入りでの入団だったが、一度はつまずいた。1年目は1軍登板機会がなく、2年目の18年1月に未成年での喫煙が発覚。同年2月7日から4月末まで対外試合の出場が禁止された。

 ユニホームの着用は認められず、ジャージー姿で実戦形式の打撃練習に登板したこともあった。謹慎が解けると、同年はプロ初勝利を含む5勝をマーク。今季はさらに飛躍し、自身3連勝でリーグトップに並ぶ4勝目を挙げた。

 課題克服のために工夫を凝らしている。「投げるときに、キャッチャーを両目で見ません」。右投手の今井はノーワインドアップから左脚を上げた際、右目で一瞬だけ三塁方向を見てから投球する。この動作を行うことで体の開きがなくなり、より理想に近いボールが投げられるという。

 平成以降のプロ野球では先発、中継ぎ、抑えの投手分業制が確立された。平成10(1998)年生まれの今井は時代の流れに逆行するかのように、先発完投型の本格派を理想に掲げた。

 「全試合、九回までいけるのがベスト。でも、なかなかそうもいきません。1イニングでも多く投げることをテーマにしていきたいです」

 今井の快投でチームは貯金1の2位タイ。西武投手陣の軸になりつつある今井は令和の大エースを目指して躍動する。 (山口泰弘)

今井について西武・辻監督「エースになりたいと思って投げているだろうし、階段を上っている途中。志を大きく持ってほしい」

同じく西武・小野投手コーチ「あのぐらいの能力はある。一つ壁を乗り越えた」

★高校BIG4

 今井は作新学院高3年時、2016年の夏の甲子園大会で優勝。大会前までは履正社高・寺島成輝(現ヤクルト)、横浜高・藤平尚真(現楽天)、花咲徳栄高・高橋昂也(現広島)が高校球界の“ビッグ3”と呼ばれていたが、今井が甲子園で躍進を遂げたことで“ビッグ4”と呼ばれるようになった。プロの評価も急上昇で、西武にドラフト1位で入団。昨季の1軍デビューは4人の中で最も遅かったが、通算9勝は最も多い(藤平が7勝、高橋昂が1勝、寺島は0勝)。

今井 達也(いまい・たつや)

 1998(平成10)年5月9日生まれ、20歳。栃木県出身。作新学院高では3年夏に甲子園出場。エースとして5試合中4試合で完投し、54年ぶり2度目の優勝に貢献した。2017年ドラフト1位で西武入団。18年6月13日(対ヤクルト)に1軍デビューし、球団では松坂大輔以来となる初先発・初勝利を達成。通算成績は21試合に登板し、9勝7敗、防御率4.51(5日現在)。180センチ、70キロ。右投げ右打ち。独身。年俸1800万円。背番号11。

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