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【広岡達朗 檄る!】阪神・矢野監督よ壊れるくらい練習させろ

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今春キャンプでノックを受ける木浪  ヤクルト、西武を日本一に導いた名将で阪神の臨時コーチなども務めた広岡達朗氏(87)が22日、3連敗で借金6の単独最下位に沈んだ阪神に緊急提言を行った。首脳陣に責任をもって選手を見極めていくことを求めると、練習不足や緊張感の欠如なども指摘。最下位は「改革のチャンス」と力説した。チームはこの日、23日からのDeNA3連戦へ向け、横浜へ移動した。

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 朝、新聞を見たら、矢野監督が「俺の責任」と言っていました。論外です。監督が謝る必要なんて無い。それよりも「大丈夫、俺の言うことを聞け」と言うべきです。

 最下位で大変だ、困った…ではない。改革の絶好のチャンス。早い時期に最下位になって、よかったですよ。勝てないのには、必ず原因がある。そこを究明しないと何も変わりませんよ。

 まずは監督、コーチが責任をもって、選手を見極めないといけません。中谷が3番を打ったり、梅野が5番を打ったりしていましたが、野球は、きのうよかったからきょうも…なんて、簡単なものではありません。

 ショートを誰にするのか? センターは? 大事なセンターラインが決まっていません。いや、決めていないんです。

 本来ならキャンプから“こいつ”と思った選手を徹底的に鍛えていく。同じようにやって、その時その時でいい選手を使っていては、いつまでも決まりません。誰も一人前にならなければ、選手の能力がなかった…と。違います。見極められない首脳陣が悪い。“決める責任”を果たさずに「俺の責任」というのはおかしいですよ。コーチにも「こいつを使って下さい」と進言する人間はいるのでしょうか。

 新人の木浪はまだ満足するプレーには達していませんが、ショートのセンスは感じます。北條はプレーが中途半端。ここ数年、何を教えられてきたのか。センターは近本が出ていますが、他のドラ1は何をしているのですか? 高山は? 伊藤隼は? 新人が開幕戦から出るなんて、それまでいた選手は何をしてきたのか。藤浪も然りです。

 結局すべては教える側の責任。鍛え方自体、足らないのです。若い選手はゲームの時にはすでに疲れているくらい、試合前にガンガン練習させたって構いませんよ。わたしがヤクルトの監督に就任した頃、トレーニングコーチに「こんなに練習をさせたら、選手が故障しますよ」と文句を言われたことがあります。

 「故障して最下位なら納得する。みんなが元気で最下位はたまらん」

 これが、わたしの答えです。

 チーム内の厳しさも感じません。選手の失敗はコーチの失敗。その覚悟で教えているコーチがどれだけいるのか。選手が失敗したとき、「俺のいう通りやれ」と断言できるコーチはいるのか。もっと選手をピリッとさせないといけません。

 だいたい福留はなぜきのう(21日の巨人戦)出なかったのか。休養? クリーンアップ、億の年俸(1億5000万円)の選手ですよ。クリーンアップを糸井、大山、福留でいくなら「出来ないのなら、やめてくれ」というくらいでないと、監督がなめられます。

 わたしが巨人に入団した頃、川上(哲治)さんに「下手くそ!」と平気で言われました。投手の別所(毅彦)さんは監督に「こんな下手なショートがいたら、勝てませんよ」と。選手間でも緊張感がありました。明るいムードは結構ですが、選手もコーチも「次、頑張れよ」という“傷のなめ合い”では、成長はありません。ガルシアが阪神に来たらまったくダメなのは、なぜですか? なにかチームの空気にも、原因があるはずです。

 厳しくいけば、まだまだチャンスはありますよ。阪神と巨人は普通のチームではありません。影響力がある球団。正しい野球をやって、勝ってほしいのです。

★21日の矢野監督VTR

 甲子園で平成最後の巨人戦に拙守&貧打で敗れ、2戦連続完封負け。5番・梅野も不発で矢野監督は試合後、「それはもう俺の責任。俺が決めているんだから。結果が出ないのは監督として俺の責任は大きい」など話した。

広岡 達朗(ひろおか・たつろう)

 1932(昭和7)年2月9日生まれ、87歳。広島県呉市出身。呉三津田高から早大を経て54年に巨人に入団。66年に引退。通算1327試合出場、打率・240、117本塁打、1081安打、465打点。76年途中からヤクルト監督に就任し、78年にリーグ優勝と日本一。82年に西武監督に就任し、在任4年でリーグ優勝3度(日本一2度)。95年にロッテGMに就任(96年に退任)。2012、13年にはキャンプで阪神の臨時コーチなども務めた。180センチ、右投げ右打ち。

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