【ダッグアウトの裏側】「米野球殿堂入り選手」23日発表 マリアノ・リベラの史上初“満票選出”を阻む物とは - SANSPO.COM(サンスポ)

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【ダッグアウトの裏側】「米野球殿堂入り選手」23日発表 マリアノ・リベラの史上初“満票選出”を阻む物とは

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絶対的な守護神だった現役時代のリベラ(AP)  日本の野球殿堂入りに続いて、今年の米野球殿堂入り選手も22日(日本時間23日)に発表される。全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票で選出されるもので、名誉会員の筆者も昨年大みそかの締め切り前に投函(とうかん)した。

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 注目は、ヤンキースの抑え投手として史上最多の通算652セーブを挙げたマリアノ・リベラ。資格1年目での殿堂入り(得票率75%以上)は確実で、関心は史上初の満票がなるかどうかに集まっている。ちなみに得票率の過去最高は2016年のケン・グリフィー・ジュニア(マリナーズなど)の99・3%(440票中437票)だ。

 9回1イニングだけの登板が大半のクローザーは、米大リーグで定着した統計学を用いた選手の総合評価では野手や先発投手より低い。歴代2位の通算601セーブを記録したトレバー・ホフマン(パドレスなど)でさえ選出は資格3年目。昨年末にはレッドソックスの担当記者が、リベラの殿堂入りに異を唱えて物議を醸した。

 このビル・バルー記者は「記録の中で最も簡単なのがセーブ」と主張。例として、レ軍の抑えクレイグ・キンブレルが昨季ポストシーズンで防御率5点台ながら、セーブ機会6試合全てで成功したことを挙げた。見出しは「リベラはこの記者から殿堂入り投票を得られず」だった。

 これにはヤ軍の地元ニューヨークのメディアが猛反発した。リベラのポストシーズン通算成績は96試合も登板していながら防御率0・70で、8勝1敗42セーブ。文字通りの守護神として5度の世界一に貢献しているのだから当然だろう。

 バルー記者は長いコラムの最後にこう書いている。「私のクローザーについての考えは正しいと思うが、リベラの史上初の満票を阻むほどではない。だから今年は投票しないことにした」。白票の投票用紙を投函しないと締めくくっている。

 拍子抜けの結論(?)でリベラが満票選出される可能性は残ったが、抑えを高く評価しない記者は他にもいる。史上初の快挙は達成されないとみている。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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