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【乾坤一筆】日本ハムナイン、北海道民に「勝利へ必死に戦う姿」を見せて

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試合前に募金を呼びかける日本ハム・栗山監督ら  支援活動に敵も味方もない。6日、北海道胆振(いぶり)地方東部地震が発生し、北海道各地で大きな被害が出た。プロ野球でも8、9日に日本ハム、楽天ナインが仙台市の楽天生命パークでの試合前に募金を呼びかけ、2日間で250万円以上の善意が集まった。試合中はグラウンドで真剣勝負を繰り広げる一方でスタンドでは球団の垣根を越えて、楽天ファンが「地震に負けるな 共に頑張ろう 北海道」とボードを掲げていた。

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 これも何かの縁だ。日本ハム・栗山監督、鍵谷や楽天・平石監督代行、青山らが必死に声をかけている様子を見て、ふと7年前のことを思い出した。2011年の東日本大震災発生後の4月2日に慈善試合で楽天・嶋が「見せましょう、野球の底力を」と訴えたのは札幌ドーム。当時も両軍が募金を呼びかけ、長蛇の列ができた。

 今年1月に急逝した星野仙一氏(享年70)が発していた言葉も脳裏によみがえった。「困難、苦難は乗り越えられるやつにしか降りかからんのや。そう自分に言い聞かせている。弱音は吐けんやろ」。闘将はそういいながら、難しいかじ取り役を担った。

 壊滅的な被害が出た仙台にはしばらく戻ることができず、東京-名古屋-関西と約2カ月も各地を転戦した。チームみんなが疲れ果て、自宅に戻れない選手たちからは反発も出た。だが、「ワシらは野球選手だ。野球をする姿しか見せられない」と歯を食いしばり、辛い時期を耐えた。選手たちも自問自答しながら、星野氏の言葉についていった。それが13年の初優勝の原動力になったと当時の担当記者としては信じている。

 7年前と同様に、今回の北海道も自然の脅威が人々の生活を奪った。日本ハムナインの中には札幌に家族を残すものもいる。球団職員や道民は今も余震の恐怖と戦っている。日本ハムが札幌ドームで試合を再開するのは14日から。ナインは「被災地のために」なんて、大きな重圧を抱えなくてもいい。ただ、プロとして勝利を求め、最後まで必死に戦う姿勢を見せてほしい。その姿だけでファンは勇気や元気を受け取ってくれる。

桜木 理(さくらぎ・おさむ)

 1978(昭和53)年1月19日生まれ、40歳。広島県出身。近大、いすゞ自動車野球部を経て、2005年からサンケイスポーツ。高校野球、横浜(現DeNA)、巨人、楽天、巨人、日本ハムを担当し、今年3月から運動部デスク。

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