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【ダッグアウトの裏側】イチロー「会長付特別補佐」就任は意外…マイナーで現役を続ける気はないことがはっきり

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勝利の瞬間、ベンチ裏からグラウンドに飛び出すイチロー。ユニークな立場だ(共同)  マリナーズのイチロー(44)が、球団の会長付特別補佐に就任したのは意外だった。「最低でも50歳まで現役と言っている。そこは誤解しないでほしい」とまで公言してきた。たとえ打診されても、「ジジイ扱いするな」と一蹴するぐらいのイメージがあった。

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 「現役」にはさまざまな解釈があるだろうが、試合に出ることは最低条件。現役に強くこだわるなら、自由契約になってでも出場機会を求めるだろうと思っていた。

 確かに今季は戦力外通告を受けても反論できない成績だった。15試合に出場して打率は・205で、長打や打点だけでなく盗塁までゼロ。今季の残り130試合以上をプレーしないことで、多くの連続記録も止まってしまう。

 それでもマイナーや独立リーグでプレーを続け、衰えていないことを証明できれば、再びメジャー昇格のチャンスが巡ってくる。今月24日で45歳になるレンジャーズのバートロ・コローン投手は自由契約になっても、マイナー契約からはい上がった。今回の一件で、イチローにはマイナーに落ちてまで現役を続ける気はないことがはっきりした。

 近年のイチローは控えに回っても準備を徹底。1打席、1プレーのために備えるストイックな姿勢が首脳陣やチームメートからリスペクトされてきた。今季の残りシーズンは、同じユニホームを着ていながら1人だけ来季に向けた練習をしていることになる。そこには大きな隔たりがある。

 プロスポーツは非情な世界で、どんなに実績があっても力が衰えれば出場機会を失う。契約をしてもらえなければグラウンドに立つことも、ファンにプレーを見せることもできない。チーム内での立場を保証された会長付特別補佐を「現役」と呼ぶのは抵抗がある。

 一選手として挑戦するよりも、ユニホームを着続けたかったのか。イチローが、自身の衰えと変化を認めたように映る。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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