2021.3.17 12:00

【ラグビーコラム】「“五郎さん”みたいな存在に」7人制日本代表藤田慶和の思い

【ラグビーコラム】

「“五郎さん”みたいな存在に」7人制日本代表藤田慶和の思い

特集:
ノーサイドの精神
パナソニック・藤田慶和

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 【ノーサイドの精神】今夏の東京五輪でメダル獲得を目指すラグビー7人制男子日本代表。中軸として期待されるのが、15人制日本代表として2015年W杯イングランド大会にも出場した藤田慶和(27)=パナソニック=だ。前回の2016年リオデジャネイロ五輪では、バックアップメンバーとして帯同したが出場はなし。「あの悔しさは、五輪でしか返せない」と意気込み、トレーニングに励む。

 昨年12月。東京五輪へ向けた特集のため、インタビューを行った。その際に語った言葉が、印象に残っている。「本当に五郎さんみたいな存在に、チームとしていなければいけない選手にならないといけない」。

 “五郎さん”とは、もちろん元日本代表FB五郎丸歩(35)=ヤマハ発動機=のことだ。藤田にとっては、早大ラグビー部の大先輩。15年W杯では、同じBKとして慕い、ともに戦った存在だった。

 今季限りで現役引退の意志を固めたことに、藤田は「僕自身、(東京五輪の)7人制が終わるまでは、トップリーグではプレーしない。もう試合ができないと思ったとき、少し寂しい気持ちになった」と赤裸々に語った。

 五郎丸がW杯に出場したのは、15年W杯の1大会。日本代表を率いた現イングランド監督のエディー・ジョーンズヘッドコーチのもと、リーダー陣の一人としてチームを牽引(けんいん)。優勝候補南アフリカからの大金星など歴史的3勝に貢献した。それだけに、「五郎さんは、15年W杯の躍進を支えた方。ずっと4年間リーダー陣でいましたし、日本ラグビーに素晴らしい影響を与えた方。僕自身、間近で経験させていただいた」と尊敬の言葉を並べる。

 藤田自身、前回は出場がかなわなかっただけに、出場を果たせば“5年越し”の五輪。リーダーの一人として、7人制日本代表をここまで引っ張ってきた。「僕も五輪の舞台で、いいものを残せたらいい」。先輩から学んだことは、この夏の大舞台でメダル獲得という形で体現する。藤田の言葉に、強い決意がにじみでていた。(ラグビー担当・阿部慎)