2021.2.8 12:00

【ベテラン記者コラム(105)】イングランドvsスコットランド、150年の長きにわたる宿敵

【ベテラン記者コラム(105)】

イングランドvsスコットランド、150年の長きにわたる宿敵

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イングランドに勝利し、喜ぶスコットランド代表=英トゥイッケナム(ゲッティ=共同)

イングランドに勝利し、喜ぶスコットランド代表=英トゥイッケナム(ゲッティ=共同)【拡大】

 堅実でひたむき。そんなスコットランドの良さが発揮された。2月6日に開幕したラグビーの欧州6カ国対抗で、スコットランドがイングランドを11-6で破った。イングランドのホーム、“聖地”トウイッケナムでスコットランドが勝ったのは1983年以来38年ぶりだった。

 1983年、日本では日本選手権7連覇の新日鉄釜石がV6を達成した年。ちなみに、筆者がサンケイスポーツに入社した年でもある。この年のスコットランドのウイニングスコアは22-12。トライはSHロイ・レイドローの1つだけ。トップリーグのNTTコミュニケーションズに加入した元スコットランド代表主将、SHグレイグ・レイドローのおじさんだ。

 一方のイングランドは3PGと1DGでノートライ。ただ、スコットランドはこの1勝だけで1勝3敗の4位。イングランドは1分け3敗と勝ち星がなく、最下位の5位(当時は5カ国対抗)に終わった。今ほどイングランドが強い時代ではなかった。

 イングランドの協会設立は1871年で今年150年と、世界最古の歴史を誇る。その年にイングランドとスコットランドの定期戦が始まった。スコットランド協会創立は1886年。その前に試合が行われていたのだ。この両国の対戦も世界最古のテストマッチで「カルカッタカップ」と呼ばれ、こちらも150年の歴史があり、今回が139度目の対戦(イングランドの76勝44敗19分け)。実際に勝利チームにカップも渡される。

 1871年3月27日にエディンバラで行われた最初の試合は1-0でスコットランドの勝利。当時、トライは得点にならず、スコットランドは2本のトライを決め、そのうちゴール1つを成功させて歴史のページを繰った。

 イングランドの節目の年の初戦で鼻を明かしたスコットランドは、主将のFBスチュワート・ホッグがマン・オブ・ザ・マッチ。「いいプレーができることは分かっていた。勝因は守備の堅さ。夢のような結果だ」と喜んだ。ボール支配率が37%と低かったイングランドのエディー・ジョーンズ監督は「とにかくレースに参加させてもらえなかった」と脱帽した。(田中浩)