2021.1.27 12:00

【ラグビーコラム】全国高校選抜は開催すべき、花園のコロナ対策を見習うべし

【ラグビーコラム】

全国高校選抜は開催すべき、花園のコロナ対策を見習うべし

特集:
ノーサイドの精神

 【ノーサイドの精神】花園の全国高校大会が終わり、新チームによる新人大会が始まっている。例年、3月から4月にかけて行われる全国高校選抜大会の“予選”ともいえる大会だ。花園準優勝の京都成章(京都)が、初戦で113-5と圧勝したニュースも入ってきた。

 ただ、全国大会2連覇の桐蔭学園が属する神奈川県は新人大会を中止した。新型コロナウイルス感染拡大で首都圏に緊急事態宣言が出たことで、東京、千葉、埼玉でも中止や延期になるなど、大きな影響が出ている。各都県の上位校が出場する関東新人大会も中止された。

 全国高校選抜大会は昨年、コロナの影響で中止になったが、今年に関して日本協会・岩渕健輔専務理事は1月20日のオンライン会見で「今のところ中止しようという動きはない」と話した。だが、出場校を決める各ブロック大会が関東のように中止されたり、決行しても決勝まで行われるかは不透明。その場合、出場校をどうやって決めるかは各ブロックに委ねられるようだ。選抜が公式戦のぶっつけ本番というチームが出てくる可能性もある。

 それでも、選抜は開催すべきだと思っている。第100回大会の今回、花園初出場を果たした川越東(埼玉)は2017年の選抜に初出場した。望月雅之監督は「選抜に出たことで、選手たちの花園を目指そうという本気度が上がった」と証言する。3年の時を経て、その思いは成就した。

 出場は32校と、花園の51校(通常時)より少ないが、各都道府県の新人戦で優勝しなくても、その先のブロック大会で上位に進めば代表になれる。実行委員会推薦枠もあり、花園よりハードルは低いといえるだろう。

 コロナ対策も、花園でうまくいった前例がある。人が多く集まる開会式は行わず、密を避けるためロッカーは1チームに3部屋ずつを割り当てた。チーム入れ替え時に消毒作業などを行うことを考慮し、試合後35分以内のロッカーからの退室も義務づけられた。チーム側でも、宿舎での食事は人数を少なくして時間差でとるようにし、真正面で向き合わないようにして私語厳禁にするなど、努力の跡が見られ、おかげで大会中の感染者がゼロという快挙を果たした。選抜でもこれを踏襲すれば、屋外競技というメリットもあり、開催は難しくないと思う。

田中浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の60歳。