2020.12.12 12:00

【ネクストスター候補(30)】帝京大1年のHO江良 堀江翔太を追いかけて…目指せ日本代表入り/ラグビー

【ネクストスター候補(30)】

帝京大1年のHO江良 堀江翔太を追いかけて…目指せ日本代表入り/ラグビー

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帝京大・江良颯

帝京大・江良颯【拡大】

 全国大学ラグビー選手権で3季ぶりの覇権奪回を目指す帝京大(関東対抗戦4位)のHO江良颯(はやて、1年)がオンライン取材に応じ、同大OBの日本代表HO堀江翔太(34)=パナソニック=を目標に掲げた。大阪桐蔭高時代から注目された大器は大学でも活躍。171センチ、106キロと小柄だが当たり負けしない肉体的な強さを武器に、1軍メンバーに定着した。大学日本一、そして日本代表入りへ決意は固い。(取材構成・阿部慎)

 1年目から深紅のジャージーに袖を通す。江良は対抗戦全7試合中5戦で先発出場し、セットプレーの要であるHOで帝京大FWを支えた。ルーキーとは思えない肉体的な強さで、6トライを記録。対抗戦を振り返り、個人のパフォーマンスに手応えを得ていた。

 「自分の強みである接点は、そこまで負ける気がしなかった。だが、ブレークダウン(タックル後のボール争奪)での細かい部分に甘さがある。修正して大学選手権に臨みたい」

 大阪・東大阪市出身。兄・楓(立命大3年、CTB)の影響もあり、2歳から気が付けばラグビーを始めていた。現在はHOを主にプレーするが、中学時代まではBK。「相手をステップで抜いたりするのが楽しかった」と、その器用さは今でも生きている。当時から第1列への転向を考えていたというが、“決め手”となったのが日本代表HO堀江翔太の存在だった。

 「小学生の頃から堀江さんのプレーを見ていた。第1列でもこんなに器用なプレーができるんだな、と。堀江さんのようになりたいと思った」

 第1列に転向した大阪桐蔭高では、2年時に主力選手として全国高校大会優勝に貢献。そして、堀江と同じ帝京大へ進んだ。「先輩から教わったことが、続いていると思った。いい文化の中に自分も入れば、HOとして自分の強みになると思った」と憧れの大先輩の足跡をたどった。

 入学後、コロナ禍で思うように練習できない期間も続いた。4月の緊急事態宣言後は、一時大阪に帰省。本格的に練習が始まったのは6月中旬頃からだった。ラインアウトのスローイングに課題があったため、先輩との差を埋めるために15分間の自主練習を欠かさなかった。「HOでプレーするにあたって、逃げたらいけない。ここで差をつけられたらメンバー入りは難しい」。慢心はない。

 「まずは、このチームで大学日本一。そして大学4年間をしっかりやり続けたところに、日本代表も見えてくると思う。一日一日を大事に、自分の弱みは強みに、強みはもっと強くしたい」

 1年生ながら、既に自覚十分。怪物ルーキーの存在感は、日に日に増している。

【一問一答】

 --1年目の対抗戦は3敗。振り返って

 「自分たちは勢いがあれば強いチームだが、80分戦い続ける意味で勢いが出ない時もあったのが結果に出た」

 --改めて持ち味は

 「強みは接点の部分。1年生だからといって、負けていいものはない。メンバーとして出させてもらっている以上、負けられない」

 --高校と大学でスクラムに違いは

 「8人のまとまりが、全然違う。自分も強みだと思っていたが、大学に入ってスクラムを組んでまだまだだと思った」

 --岩出雅之監督は、どんな存在

 「人間性の部分を成長させてくれる。ラグビー面ではそこまで、まだ言われたことはない。ただ『思い切ってプレーしろ』とはいわれている」

 --コロナ禍でのリラックス方法は

 「ゲームですね。プレイステーション4のウイニングイレブン(サッカーゲーム)が好き」

 --同じ大阪桐蔭高出身のNO・8奥井章仁(1年)の存在も大きい

 「本当に奥井がいたからこそ、成長できた。負けたくない。よき仲間でもあり、ライバル」

 --助言も送り合う関係

 「奥井は高校から当たり方がうまい。僕が悩んだ時期に、奥井に聞いたこともある。お互い分からないことは聞き、答え合っている仲です」

■江良 颯(えら・はやて)2001(平成13)年9月18日生まれ、19歳。大阪・東大阪市出身。2歳からラグビーを始め、東大阪RS-枚岡中を経て、大阪桐蔭高。高校では3年間花園に出場し、2年時に全国制覇。2、3年時に高校日本代表。医療技術学部・スポーツ医療学科1年。170センチ、106キロ。