2020.10.21 12:00

【ラグビーコラム】FWのトライが多い関東大学ラグビー序盤戦、これもコロナの影響?

【ラグビーコラム】

FWのトライが多い関東大学ラグビー序盤戦、これもコロナの影響?

特集:
ノーサイドの精神

 【ノーサイドの精神】関東大学ラグビーは対抗戦、リーグ戦ともに、開幕して各校3試合を消化した。全ての試合をくまなくチェックしているわけではないが、今年の傾向として何となく「FWのトライが多い」気がしたので、ちょっと調べてみた。

 対抗戦137トライのうち、FWが71トライ(51・8%)でBKは66トライ(48・2%)。リーグ戦109トライのうちFWは49トライ(45・0%)、BKは60トライ(55・0%)。いずれもペナルティートライは除いている。

 昨年の3試合経過時と比べると違いは顕著だ。2019年は対抗戦149トライでFW63(42・3%)、BK86(57・7%)、リーグ戦は129トライでFW53(41・1%)、BK76(58・9%)。今年の方がFWの割合が増えている。気のせいではなかった。

 チーム別にみても、昨年の3試合経過時でFWよりBKのトライが多かったのは両グループ16校のうち10校。それが今年は8校に減っている(厳密にいえば、対抗戦は成蹊大と立大、リーグ戦は拓大と関東学院大が入れ替わっているが、大きな影響はないと思い考慮していない)。特に帝京大は昨年のFW12トライ、BK21トライから、今年はFW25トライ、BK14トライと逆転。東海大も昨年はFW17トライ、BK23トライだったのが今年はFW12トライ、BK9トライとなっている。

 ある大学指導者は「コロナで練習できなかった影響がないとはいえないのかも」と話す。BKのアタックは戦術的な熟練度が必要だ。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ほとんどのチームが3月から7月ぐらいまで全体練習を自粛した。

 全体練習再開後、まだ2カ月ちょっというチームもあり、開幕前の試合数は例年の5分の1以下。昨季全国大学選手権を制した早大の相良南海夫監督も「アタックでミスが起きるのは仕方がない」。習熟度を上げ切るところまで至っていないのだ。

 今後、前述の数字に変化は起きるのか。対抗戦、リーグ戦とも1週空いて10月31日、11月1日に再開されるが、そこからは上位校同士の対戦が続く。下位相手の序盤なら力ずくで取れたトライも、そうはいかなくなる。どれだけプレーの精度を高めることができるかが、ヒートアップする秋の陣のキーファクターとなる。(田中浩)