2020.9.9 12:00

【ラグビーコラム】スーパーラグビーに歴史的できごと、初の女性主審ペレットさんが笛を吹いた

【ラグビーコラム】

スーパーラグビーに歴史的できごと、初の女性主審ペレットさんが笛を吹いた

特集:
ノーサイドの精神

 【ノーサイドの精神】スーパーラグビー(SR)のオーストラリア大会で8月28日、初めて女性のレフェリーが笛を吹いた。キャンベラで行われたブランビーズ-ウェスタンフォースでエイミー・ペレットさんが主審を務めた。

 試合は初勝利を目指すウェスタンフォースが敵地で先制トライを奪い、1位チームにひと泡吹かせるかもという白熱の展開。地力に勝るブランビーズが最終的には31-14で貫禄を見せた。ペレットさんの笛は、トライにつながりそうな場面でのポジショニングの甘さが若干気になったが、むくつけき大男たち相手にも毅然(きぜん)とした態度で、臆せずに反則をとっていた。

 ラグビー選手だったペレットさんは、負傷のためプレーヤーからレフェリーを志し、14歳から笛を吹き始めたという。30歳のママさんは、2014年に女子W杯決勝の主審を務め、同年のオーストラリア最優秀レフェリーに輝いた。16年7月にSRで初めてアシスタントレフェリーも経験。リオデジャネイロ五輪でも笛を吹いている。女子欧州6カ国対抗や7人制女子ワールドシリーズでも数多く主審を経験している。

 自らの行為が女性スポーツの地位向上につながることがペレットさんの願いだ。

 「さまざまな幸運に巡り合い、私はこれまで多くのことを達成することができた。それぞれの経験は全てちょっとしたボーナスのようなもの。この試合もその一つです」

 試合後、ペレットさんは地元メディアに気負った様子もなく話した。

 日本でも女性のレフェリーが増えてきている。昨年の全国高校大会では高橋真弓さん、上原睦未さんの2人が初めてレフェリーを務めた。トップリーグの笛を女性が吹くまでになるには、まだまだレベルを上げなければならないが、志を高くもって取り組んでいけば、いつかペレットさんのように歴史的な日を迎えられるだろう。(田中浩)