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【名将の緊急ミーティング】帝京大・岩出監督が若きラガーマンに助言 命守ることが最優先!体力維持の優先順位は低い

【名将の緊急ミーティング】

帝京大・岩出監督が若きラガーマンに助言 命守ることが最優先!体力維持の優先順位は低い

試合後の円陣で笑顔を見せる帝京大・岩出監督。今回は自宅で待機している学生に向け、アドバイスを送った

試合後の円陣で笑顔を見せる帝京大・岩出監督。今回は自宅で待機している学生に向け、アドバイスを送った【拡大】

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、学生ラグビー界は活動を自粛する。経験豊富な指導者が、かつてない逆境にある若きラガーマンに、自粛中の考え方や行動について助言を送る緊急連載(全3回)がスタート。第1回は、帝京大の岩出雅之監督(62)が登場する。2017年度には大学選手権で前人未到の9連覇を達成した大学ラグビー界の名伯楽が求める心構えとは-。(取材構成・阿部慎)

 ラグビー選手としてベストな心理状態で、体力を維持することは厳しい。だが今は、命を守ることが優先で、感染症対策をやりきることがなにより大事。アスリートとしての基礎体力が落ちることはしかたない。今やるべきことの優先順位は、下だと思う。

 学生に対して、具体的に「トレーニングをこうしなさい」というアドバイスはほとんどしていない。なぜなら、家庭の環境は違うし、外出に神経質になっている地域もある。いろんな意味でケースが違うからだ。

 ラグビー選手としての基礎体力を高めることではなく、健康な体を維持するための睡眠や食事を心掛けること。可能な範囲で、体へアプローチをかけよう。そして人に迷惑をかけない範囲で自分で工夫をして、体を動かそう。

 学校や母校の施設が使えない今、改めて自宅でできることの限界も感じていることだろう。日頃の環境がいかに恵まれているか、気づくチャンスだ。

 体に関しては前向きな活動はしにくいが、心に関しては今だからこそ、周囲への感謝や自身の目標を感じ取れる。原点である“挑戦したい”という意志の再構築の時間として生かしてほしい。

 シーズンの先行きは見通せない。特に4年生にとっては最後のシーズンになる。やりきって、卒業してもらうため、今守るものは何か。“一人間”として、体をしっかりと守り、心をしっかりと整えよう。(帝京大ラグビー部監督)

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  • 2018年1月、9季連続9度目の大学日本一に輝き、宙を舞った