2020.1.28 05:00

【記者とっておきの話】大物感漂う桐蔭学園主将・伊藤の“ぶつぶつ”とポジティブ思考

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大物感漂う桐蔭学園主将・伊藤の“ぶつぶつ”とポジティブ思考

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桐蔭学園・伊藤大祐

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 全国高校ラグビーで9大会ぶり2度目、単独では初の優勝を飾った桐蔭学園(神奈川)。主将として率いたSO伊藤大祐(3年)に大物感を覚えた。

 福岡・久留米市出身で姉の優希(23)=パールズ=は7人制で東京五輪を狙う女子日本代表候補。入学直後から母・智子さん(51)と学校の近くで暮らす。智子さんが伊藤のユニークな一面を教えてくれた。

 昨年1月、花園準優勝で終わった後、主将に任命されてから家で一人、筋トレをこなすようになった。それも、「おれは本来こういう人間じゃなかった」とぶつぶつ言いながら。自分を変えなければ、全国制覇を目指すチームのリーダーとして立てない。そんな決意が、この“ぶつぶつ”に表れていた。

 風呂上がりにパンツ一丁で、優勝の表彰を受ける“予行演習”を何度もしたという。究極のポジティブ思考。本人も「これ以上ないイメージトレーニング」と笑う。

 パス、ラン、キックのスキルはもちろん、ボールをどう動かすかの判断力にもたける。昨秋のW杯日本大会閉幕近くに「8年後のW杯を目指す」と言ったところ、藤原秀之監督から「4年後を目指さなければ8年後もない」と諭された。

 4月からは早大でさらに質の高い練習に取り組む。「世界は21、22歳で代表の主力になっている選手も多い。ダイスケ(伊藤)にも」という藤原監督の願いが3年後のフランスで結実するか。

田中 浩(たなか・ひろし)

 1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後ボクシング担当、一般スポーツ担当デスクなどを経て2014年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の59歳。