2019.11.20 12:00

【ラグビーコラム】ジェイミー続投の日本代表、4年後へ課題は層を厚くすること

【ラグビーコラム】

ジェイミー続投の日本代表、4年後へ課題は層を厚くすること

特集:
ノーサイドの精神
ジェイミー・ジョセフHC

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 【ノーサイドの精神】ジェイミー・ジョセフ氏の日本代表ヘッドコーチ(HC)続投が決まった。W杯終了月の中での決着。2015年W杯後のポスト・エディー・ジョーンズは1年かかり、16年秋にジョセフ氏に決定したことを考えると、今回は大変なスピードで決着したといえる。

 日本協会・森重隆会長は、協会の発表リリースで「わずか3年間で日本代表を世界レベルにまで強化してくれた手腕を高く評価している。今回のW杯で初のベスト8進出に導いてくれたことで、世界一の背中が見えてきた。これからの4年間、さらに日本代表を強化してくれることを期待している」と、笑顔が浮かんで見えるような弾んだコメントを残した。

 ただ、フランスで開かれる2023年W杯での4強、さらにその先を目指すには、課題はまだまだ残る。ジョセフHC自身、「私たちは目標としていたベスト8を達成しましたが、その先を見据えると、まだまだやらなければならない課題があります。そのためにも、私はもう一度日本代表と一緒にチャレンジする道を選びました」と協会リリースを通じてコメントしている。

 その1つが、選手層をさらに厚くすることだ。今回のW杯で、一度もジャージーに袖を通せなかった選手はPR木津、HO北出、FL徳永、SH茂野、WTBモエアキオラと5人いた。4強まで進めば全部で7試合、それも次第に強度が高くなるゲームをこなさなければならず、31人で戦う態勢をとらなければおぼつかない。

 HCのコメントの続きには「“2023年のOne Team”の一員になりたいと思っている若い選手の皆さまも、今から挑戦を始めることが大切です!」というくだりがあったが、このあたりを意識してのものだろう。

 苦楽をともにしたトニー・ブラウン・アタッキングコーチは11月初めに、ニュージーランドのテレビ番組で、同国代表のアシスタントコーチ就任の打診を断り、「これからもジェイミーと一緒にやっていくことに決めた。彼が日本に残るなら一緒に残る」と話した。日本の8強進出を支えた戦略、戦術を、今後の4年間でさらにグレードアップしてもらえるのは大変喜ばしい。

 まずは7月のイングランド代表との2戦、そして11月にはW杯でやりこめたスコットランド、アイルランドとの再戦が待つ。4年後に向けたスタートイヤーとしては歯応え十分の相手との試金石。日本にどんな変化が加わっているか、楽しみになる。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の58歳。