2019.10.23 12:54

【ラグビーコラム】宴は続く…W杯準決勝はイングランドと南アフリカが勝ち抜く

【ラグビーコラム】

宴は続く…W杯準決勝はイングランドと南アフリカが勝ち抜く

特集:
ノーサイドの精神
イグランドのエディー・ジョーンズ監督

イグランドのエディー・ジョーンズ監督【拡大】

 【ノーサイドの精神】日本の進撃は南アフリカに止められたが、W杯を堪能してくれた方々は多いだろう。そして、まだこの宴は続く。週末には準決勝2試合が行われる。

 イングランド(C組1位)-ニュージーランド(B組1位)、ウェールズ(D組1位)-南アフリカ(B組2位)の顔合わせ。B組だけ1位と2位がそろって勝ち上がってきたが、そもそも2017年5月の組み合わせ抽選のときに、南アフリカが第2ポッド(当時の世界ランキングで5~8位。当時の日本は11位)に入っていたのが間違いみたいなものだ。それまで4位だった南アフリカは、16年秋のテストマッチが不調で、抽選時は7位に落ちていた。同年11月に史上初めてニュージーランドを破ったアイルランドが、以降4位をキープした。

 それはともかく、準決勝。イングランドは、ここをピークに合わせてきただろう。緻密な策略家であるエディー・ジョーンズ監督は、1次リーグの最初の2試合(トンガと米国)はウオーミングアップマッチと位置づけ、3戦目のアルゼンチン戦からが本当のトーナメントという考えで臨んできたという。フランス戦は激闘となるはずが、台風19号のせいで試合は中止。休養というおまけまでついて決勝トーナメントに進めたのは、これ以上ないアドバンテージになっただろう。準々決勝でオーストラリアに大差で勝てたのも、うなずける。

 ニュージーランドも1次リーグ最終戦が中止になった。しかし、こちらも開幕2日目の南アフリカ戦を制したことで、対戦相手を考えれば調整は楽だったはずだ。ただ、ニュージーランドは世界最高のスキルと世界最高の判断力を軸に戦うチームで、実は戦術的にはアバウトなところがある。

 イングランドはきっと、何か仕掛けてくる。このあたりのいやらしさは、エディーさんの方がニュージーランドのスティーブ・ハンセン監督よりも一枚上手。グレーな部分も含めて、イングランドはアグレッシブにくる。それをニュージーランドは真っ向から受け止めて寄り切るのか、こちらも何か策を施してくるのか。筆者は、イングランドが勝ち抜ける可能性はかなりあると思っている。

 もう1試合のウェールズと南アフリカ。ウェールズは今年の欧州6カ国対抗でグランドスラム(全勝優勝)を果たし、世界ランキング1位にも就いた(現在は3位)。一方の南アフリカは、初戦こそニュージーランドに屈したが、以降は世界最大のサイズとフィジカルの持ち味を存分に発揮して、調子を上げてきている。ウェールズに負傷者が多いのが気になるところだ。昨年11月の直近の対決では、ウェールズが20-11で勝っているが、南アフリカに分があるか。

 決勝はイングランド-南アフリカ。さて、予想が当たるかどうか。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像   1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の58歳。