2019.6.19 12:55

【ラグビーコラム】関東大学春季大会からボーナスポイントを考える

【ラグビーコラム】

関東大学春季大会からボーナスポイントを考える

特集:
ノーサイドの精神

 【ノーサイドの精神】関東大学春季大会は、最上位のA組で帝京大が2年ぶりの優勝を遂げ終了した。

 この大会は勝ち点制で行われる。勝ち=5、引き分け=2、負け=0。加えて勝敗にかかわらず4トライ以上取れば1、負けても7点差以内なら1という、ラグビーではおなじみのボーナスポイント(BP)も与えられる。

 帝京大は4勝1敗の勝ち点26、東海大も4勝1分け1敗の勝ち点26で並んだが、その場合の順位規定で最優先される「全試合の得失点差の多いチーム」が適用され、プラス138の帝京大がプラス25の東海大を上回った。東海大は負けなし、しかも帝京大に31-26と春季大会で初めて勝っている。それでも2位となってしまったのは、勝ち点制のマジックといえるだろう。

 順位規定に「当該対戦勝者」の項目が入っていれば、東海大が初優勝していたわけだが、これは大会のレギュレーションなので今さら言っても仕方ない話だ。Jリーグでも勝ち点が並んだ場合の順位決定方法は「総得失点差」「総得点」に続いて3番目に「当該対戦」が出てくる。

 「たら」「れば」の話が続くが、東海大は流通経大に引き分けなければ、引き分けでも4トライ以上取っていれば、帝京大に8点差以上つけて勝っていれば、帝京大を上回ることができた。帝京大からみれば、東海大戦で4トライを奪い、5点差で終えたことでBP2を加えられたことが大きい。

 つまり、勝つなら圧倒せよ、負けても徹底的にしがみつけ、というのが勝ち点制での必須条件ということになる。これは9月開幕のW杯でも言えることだろう。

 2015年の前回W杯で日本は、南アフリカを破る大金星を含めて3勝を挙げながら、1次リーグで敗退した。3勝1敗で南アフリカ、スコットランドと並びながら、勝ち点は12にとどまり、16の南アフリカ、14のスコットランドの後塵(こうじん)を拝した。日本は4試合ともBPを取れず、BP4の南アフリカ、同2のスコットランドとの差が順位に反映された。

 BPの条件も近年、世界的には「4トライ以上」から「相手より3トライ以上上回る」に変わり、ただ攻めるだけではもらいにくくなったし、負けても2ポイントを加えることは難しくなった。されどBP。今度こそのW杯8強へ、日本もBPにこだわる試合をしないといけない。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像  1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の58歳。