2019.3.6 11:35

【ラグビーコラム】7人制男子日本代表は苦闘中、東京五輪まで挑戦は続く

【ラグビーコラム】

7人制男子日本代表は苦闘中、東京五輪まで挑戦は続く

特集:
ノーサイドの精神

 【ノーサイドの精神】開幕まで200日を切ったW杯日本大会へ向けて15人制の日本代表への期待と注目が高まる中で、7人制男子日本代表は苦闘が続いている。

 今月1-3日に行われたワールドラグビー・セブンズシリーズ米国大会(ラスベガス)では最下位の15位タイ。今シーズンの5大会を終えて通算5勝22敗。2月のオーストラリア大会の10位が最高位で、残りの大会のほとんどは最下位というのが実情だ。

 同シリーズ全大会の出場権を持つ「コアチーム」の多くが、7人制に特化した強化を進めている。日本も強化時間を伸ばす努力を続けているが、結果には結びついていない。

 7人制をごらんになるとわかるのだが、選手の個人技と同時に“時間”が重要な要素になる。練習、試合を重ねれば重ねるほどチームとして機能することが、15人制以上に顕著だ。日本代表も、シーズン序盤の得点は1桁(つまり1トライ)が多かったが、最近の2大会では2トライ、3トライを取る試合が多い。

 時間をかけて、長期的な視野で強化を見ていく必要はある。目先の勝った負けたで騒ぐことも記者の性分だ。だが、東京五輪までの“視界”はどうだろうか。W杯日本大会の後方に隠れているが、日本ラグビー界にとってW杯に匹敵する“一生に1度”の一大イベントは刻々と近づいている。

 3年前のリオデジャネイロ五輪で、日本は4位という輝かしい結果を残している。過去の実績から考えれば、15人制代表の15年W杯イングランド大会での躍進に劣らない歴史的な偉業だ。15人制は南アフリカから金星を挙げたが、7人制は世界最強のニュージーランドを倒している。

 そんな快挙にも、日本ラグビー協会は瀬川智広監督(48)=現東芝監督=を続投させなかった。協会のある強化担当者は「東京五輪で求められるのはメダル。リオデジャネイロの4位以上の結果を残せる指導者が必要だ」と説明した。

 もちろん、瀬川元監督にもう一度同じ結果を求めても、東京で4位になる保証はない。だが、現在のチームが国際舞台で“瀬川ジャパン”から3年ぶんの進化を果たせているのか。東京で世界4位を上回ることができるのか。東京五輪キックオフまで16カ月。3年前の“公約”を果たすための挑戦が続く。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像 元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。