2019.2.6 11:59

【ラグビーコラム】日本代表候補はWWR?? 名称はシンプルさが必要だ

【ラグビーコラム】

日本代表候補はWWR?? 名称はシンプルさが必要だ

特集:
ノーサイドの精神
NDSで選ばれたヤマハ・山本幸輝

NDSで選ばれたヤマハ・山本幸輝【拡大】

 【ノーサイドの精神】ラグビーW杯日本大会を迎える2019年シーズンは、1月14日からのスーパーラグビー・サンウルブスの本格的な練習開始、そして今月4日の日本代表候補合宿スタートで、すでに動き始めている。その“候補”合宿で、「名称」の難しさを感じている。

 候補合宿と書いたが、日本ラグビー協会による正式名称は「日本代表ラグビーワールドカップトレーニングスコッド」。通称RWCTS。一応、言い換えると、日本代表ラグビーワールドカップ練習メンバー(グループ)というところか。しかも、追加で参加が決まった9人は、日本代表ナショナル・ディベロップメント・スコッド(NDS)だという。こちらも言い換えると、代表育成選手グループだ。

 ちなみにNDSで選ばれたPR山本幸輝選手(ヤマハ発動機)を“正式”に表記すると「日本代表ラグビーワールドカップトレーニングスコッドキャンプに参加する日本代表ナショナル・ディベロップメント・スコッドのPR山本幸輝選手(ヤマハ発動機)」ということになる。弊紙(サンケイスポーツ)の紙面は1行が11字。1人の選手の表記が、紙面なら7行にもなる。

 ほかにも最近の協会発表をみると、7人制代表の候補はセブンズ・ディベロップメント・スコッド(SDS)、高校・ユース代表候補合宿は人材発掘・育成を意味するタレント・アイデンティフィケーション(TID)合宿。こららの1件ずつは、真剣に検討されて命名されたのだが、これだけ並ぶとまさにWWR(ワケワカラン)状態だ。

 もちろん、このカタカナの洪水にも理由はある。ラグビーという競技は英国で生まれ、主に英連邦と呼ばれる国、地域で発展してきた。いまだに人気も代表の実力もあるのは英語を使う国。ラグビー用語は、当然英語が中心だ。

 加えて、日本にも大量の外国人選手に加えて、外国人指導者が急増している。ご存じのように、日本代表を率いるのもニュージーランド人のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)。チームスタッフも、その多くが英語圏の人たちだ。

 ひと言「代表」「代表候補」で言い表せない理由も少なからずある。選手の契約上の問題だ。代表という名乗る場合の日当などの規約や、プロ契約が基本のサンウルブズとの兼ね合いも影響している。

 その一方で「ことば」を生業にする者にとっては、注釈が必要な言葉、何行にもわたる長い単語を回避したい思いがある。一目(一読)で誰もが理解できる言葉こそ、わかりやすい言葉だからだ。

 日本国内のラグビーの認知度、国民の関心度を考えると、W杯イヤーを迎えても十分とは言い難い。いままで以上に、多くの人たちにラグビーを身近に感じてもらう必要がある。だからこそ、誰もがわかりやすく、シンプルな名称を考えることも必要ではないだろうか。これも普及の一環だと考えている。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像 元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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