2018.8.22 12:00

【ラグビーコラム】TLが大きな変革も新しいチャレンジは誰のためか

【ラグビーコラム】

TLが大きな変革も新しいチャレンジは誰のためか

特集:
ノーサイドの精神
TLに参加する16チームが記者会見。フォトセッションで撮影に応じるトヨタ・姫野(左)、サントリー・流=品川プリンスホテル・東京都港区(撮影・加藤圭祐)

TLに参加する16チームが記者会見。フォトセッションで撮影に応じるトヨタ・姫野(左)、サントリー・流=品川プリンスホテル・東京都港区(撮影・加藤圭祐)【拡大】

 【ノーサイドの精神】先週末から連日、ラグビー・トップリーグ(TL)参加チームらのプレシーズンマッチを観戦。多くのチーム関係者とも、今季に臨む思いを聞いてきた。

 気がかりなのは、今季の大きな変革となる大会方式だ。サンウルブズの活動を踏まえて、今季TLは試合期間を短縮。12月15日には、日程を終えることになる。

 日本ラグビー協会は、日程短縮と日本代表の強化期間でTL公式戦を休止する11月を利用した“トップリーグカップ”という新たな大会を導入。だが、この大会の開催意義、価値を、多くのTL関係者が疑問視する。

 カップ戦とは名乗るが、1次リーグ+順位決定トーナメントという方式はTLと同じ。1次リーグを8チームで戦うか4チームでやるか程度の違いしかない。

 おまけに、この大会で1位になること、負けることのメリット、デメリットは、ほぼ皆無といっていい。多くのチーム指導者は、「戦う意味がない」と口をそろえる。

 勝者に賞金を与えたり、カップ戦順位が翌シーズンのTLの順位付けに反映されるなど、勝つためのモチベーションを設けるべきだろう。現状で、強いて大会に参加するメリットを挙げるなら、TLでプレー時間の少ない選手の経験値を上げること程度だが、TL運営側は、ベストチームで戦うことを各チームに求めている。

 あるTL指導者は「もし主力選手が出場して、この大会で大けがをしたらどうするのか」とあきれ顔で語った。大会方式の変更も、新たな大会の導入も、新しいチャレンジや試行錯誤を続けるのは悪いことではない。ただし、忘れてはいけないのは誰のため、何のためにやるかだ。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像 元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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