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【特命記者】帝京大ラグビーV7の秘密に迫る

【特命記者】

帝京大ラグビーV7の秘密に迫る

特集:
帰ってきた 特命記者
帝京大の施設

帝京大の施設【拡大】

 この延長にあるのが毎日の掃除。合宿所周辺やグラウンド、クラブハウスなどの環境を整える。担当は4年生ら上級生が中心。年に数度行うバーベキュー大会でも設営や肉の焼き係、後片づけなどは4年生の仕事で1年生は腹いっぱい食べるだけ。1年生には雑用をさせない、これが帝京大の文化となっている。

 なぜなら、1年生には余裕がないからだ。自分のことでいっぱいいっぱいだと、自分をニュートラルにすることができなくなる。チーム全体でもゴールデンウイークはまるまるオフ。自分を磨く余裕を与えることで、チームのため、人のためにどんな行動ができるかを考えることもできる。

 全体のランニングではコーナーをきっちり四角く回り、単純なハンドリング練習でも手を抜かないのはあたりまえ。フィジカルの強さばかりに目がいくが、本当の強みであるリロード(倒れた後、起き上がって次に備える動き)や反応の速さは、この環境で育まれた。

 岩出監督は滋賀・八幡工高監督から、1996年に帝京大監督に就任した。高校の指導者のころから考えていたのが、個々の人間的資質をどうすれば高められるか。それは、昨春に高校日本代表7人が入学してくるほどのエリート軍団を率いるようになった今でも変わっていない。

 「人間がラグビーをしているのだから、人間を磨けばラグビーも強くなります」

 帝京大の魂ともいえる「禅の教え」。岩出監督のブレない考えが黄金時代へと導いた。

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  • 10日の大学選手権でV7を達成した帝京大・岩出監督(中央)。143人の部員とは絆で結ばれている(撮影・山田俊介)
  • クラブハウス玄関に掲げられた言葉
  • 合宿所
  • 練習前、グラウンド周辺を清掃する上級生。下級生はこの姿から“何をすべきか”を学ぶという(撮影・中井誠)
  • トレーニング室