早大、黄金ルーキー長田で創部100周年Vだ!/関東対抗戦

 
パスをつなぐ長田。ルーキーが創部100周年の早稲田を頂点に導く

 関東大学ラグビーは9日の早大-筑波大(埼玉・セナリオハウスフィールド三郷)で対抗戦が開幕。リーグ戦は16日に4試合でスタートする。大学選手権10連覇を狙う帝京大が今夏、明大、早大に敗れるなど、一強時代から変化の兆しも見える。外国選手の同時出場枠が2人から3人に増えたことも影響を及ぼしそうだ。

 創部100周年を迎えた早大が、ここ数年の低迷から脱しようとしている。夏の菅平合宿でV9王者の帝京大に28-14で勝利。ひたむきなタックル、果敢な展開攻撃と早大らしい戦いぶりで、練習試合も含め2010年以来8年ぶりの白星。帝京大戦の連敗を20でストップした。

 今季就任した1991年度主将の相良南海夫監督(49)は「8年間勝っていなかった事実を踏まえれば、勝利は大きかった。チームの状態が上がっていることは間違いない。ただ、帝京大というより対戦相手はみんなライバル」と、気を緩めることはない。

 就任後、監督は「選手が自分たちで判断するのがラグビー」と部員の自主性を求めた。そして生まれた今季のスローガンが「MOVING」(動き続ける)。この言葉にぴったりの新人がいる。CTB、WTBの長田智希だ。

 昨季の花園を制した東海大仰星高(大阪)で主将を務めた。春はU-20(20歳以下)日本代表への緊急招集などもあり、Aチームでのプレーは菅平合宿から。帝京大戦でも1トライ1アシストと勝利の原動力となった。

 「僕はそんなに足も速くないし、地味なところでチームに貢献したい。攻撃でも、防御でもゲインラインの攻防に勝ちたい。タックルにはこだわっています」という長田に、指揮官も「ボールを持っていないところで、しっかり動いてくれる」と目を細める。

 9日の初戦は難敵・筑波大が相手。長田は「挑戦者の気持ちを忘れては勝てない」と口元を引き締めた。出身地の京都・大山崎町は1582(天正10)年、天王山のふもとで豊臣秀吉が明智光秀を破り、天下取りへ踏み出した「山崎の戦い」の地。ワセダ100年の節目に「天下取り」、8年ぶり23度目の対抗戦制覇&10季ぶり16度目の大学日本一へ、注目ルーキーが勢いに乗せる。 (田中浩)

★FB河瀬&PR小林にも注目

 早大の注目ルーキーは長田だけではない。長田と高校の同僚だったFB河瀬諒介、スクラムの要である右PR小林賢太(東福岡)も開幕戦から登場しそうだ。河瀬は父が元日本代表FLで、“怪物”と呼ばれた泰治氏(59)=摂南大総監督。長田とともに花園優勝、U-18(18歳以下)日本代表、高校日本代表、U-20(20歳以下)日本代表と実績は十分。小林もスクラム、フィールドプレーでチームに貢献しそうだ。

★対抗戦展望

 8連覇と大学選手権10連覇を狙う帝京大は、かつて圧倒していたフィジカル、接点で他校が迫ってきた。攻防の切り替えなど、優位に立てる部分でいかに勝負していけるか。明大はFW、BKとも戦力が充実。秋の本番で帝京大から“三度目の正直”の白星が奪えれば本物だ。

 早大はしつこい守備など、かつての早大らしさを取り戻してきた。前に詰めるディフェンスが飛躍の鍵となりそうだ。菅平を訪れず北海道での合宿を続けた慶大、筑波大も総合的に力をつけ、5位までが出場できる大学選手権を目指す。

順位決定方法

 ▼対抗戦 勝敗数が並んだ場合は同率同順位。ただし、大学選手権や入れ替え戦など、先の大会への順位を決める必要がある場合は、以下の順序で決定する。(1)総得失点差(2)総得失トライ差(3)総得点(4)総得トライ数(5)抽選。3校以上が同勝敗で並んだときは当該校間での総得失点差、その過程で2校が並んだ場合はその当該校間の得失トライ差-などで決める。

大学選手権

 昨季と同じく14校による変則トーナメントで行われる。内訳は関東対抗戦、同リーグ戦、関西リーグが各3。東北・北海道代表、東海・北陸・中四国代表、九州代表(九州リーグ1位)が各1。これに前年度決勝進出校の所属リーグ枠2(今季は対抗戦2)が加わる。東北・北海道と九州が1回戦を行い、勝者が東海・北陸・中四国と2回戦で当たる。関東対抗戦、同リーグ戦、関西は3回戦から登場するが、各リーグ1位と対抗戦2位はシードされて準々決勝が初戦となる。日程は1回戦=11月24日、2回戦=12月1日、3回戦=同16日、準々決勝=同22日、準決勝=来年1月2日、決勝=同12日。

長田 智希(おさだ・ともき)

 1999(平成11)年11月25日生まれ、18歳。京都・大山崎町出身。小4から亀岡RSでラグビーを始め、神川中から東海大仰星高。1、3年で花園優勝、2年で準優勝。早大スポーツ科学部1年。1メートル79、83キロ。

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