レース結果

【かしわ記念】牝馬32年ぶり!ショウナンナデシコ逃走V


かしわ記念のレース結果

 吉田隼騎乗で2番人気ショウナンナデシコが、スタートから主導権を奪うと、後続の追い上げを封じて快勝した。重賞3連勝でJpnI初勝利。牝馬の勝利は1990年フジノダンサー以来32年ぶり。タイム1分38秒9(稍重)。1馬身半差の2着に5番人気ソリストサンダー、1番人気のテイエムサウスダンが3着で、JRA勢が上位を占めた。

 端午の節句のナイター決戦を逃げ切ったのは撫子(なでしこ)だった。2番人気のショウナンナデシコが牡馬の強豪を寄せつけず、1990年のフジノダンサー以来3頭目、97年のダートグレード格付け後では初の牝馬Vを達成した。

 「本当に強かったと思います。3、4コーナーで後続にのまれかけましたが、またセーフティーリードを取ったので〝いける〟と。深いダートで体の立派な牡馬を相手によく勝ってくれました」

 吉田隼騎手はダート界の新女王を手放しでたたえた。最内枠から好スタートを切ると迷わずハナへ。勝負どころでテイエムサウスダンが並びかけてきたが、直線では逆に突き放し、ソリストサンダーに1馬身半差をつけて押し切った。

 脚元に弱さを抱えて出世が遅れてきたが、5歳で本格化。「(吉田)隼人が思い切った競馬をしてくれたし、スタッフも懸命にやってくれた。深いダートをよくこなしてくれたね」と須貝調教師は破顔一笑だ。今後は未定だが、昨年は同じオルフェーヴル牝馬のマルシュロレーヌが米GⅠのBCディスタフを制覇。ナデシコもさらなるビッグタイトルへと突き進む。(漆山貴禎)

 ■ショウナンナデシコ 父オルフェーヴル、母ショウナンマオ、母の父ダイワメジャー。栗毛の牝5歳。栗東・須貝尚介厩舎所属。北海道日高町・天羽牧場の生産馬で、馬主は国本哲秀氏。戦績21戦8勝(うち地方4戦3勝)。獲得賞金2億3894万9000円(うち地方1億4770万円)。重賞は2022年JpnⅡエンプレス杯、JpnⅢマリーンCに次いで3勝目。かしわ記念は須貝尚介調教師、吉田隼人騎手ともに初勝利。馬名の意味は「冠名+撫子」。

 ◆戸崎騎手(ソリストサンダー2着)「覇気があって、リズム良く行けたけど、最後は脚いろが一緒になった」

 ◆岩田康騎手(テイエムサウスダン3着)「身体も馬場も重かった。3コーナーで並びかけていったけど、脚が上がってしまった」

 ◆本田重騎手(カジノフォンテン4着)「思い通りの競馬ができて、折り合いも問題なかった。力は出せた」

 ◆武豊騎手(インティ7着)「折り合いはついたけど反応がなかった。前走は掛かったし、難しいところがある」

レース展望

かしわ記念レース展望のテイエムサウスダン

 『第34回かしわ記念』(JpnⅠ、ダート1600㍍)が5日、船橋競馬場で行われる。昨年は地元・船橋所属のカジノフォンテンが10年ぶりとなる地方馬Vを達成。連覇に期待がかかるが、今年もJRA勢は手ごわいメンバーがそろっており混戦必至だ。

         ◇

 【見解】テイエムサウスダンの前走を評価。持ち前のスピードに加えて持続力が備わり、今回も二枚腰を発揮できれば突破可能だ。カジノフォンテンは状態が上向いており、昨年同様のパフォーマンスを期待。ショウナンナデシコは牡馬相手だが、近走の充実ぶりなら好勝負が期待できる。



◆テイエムサウスダン
 テイエムサウスダンは前走のフェブラリーS(GⅠ)で、不安視されていたマイルを克服して2着。残り1ハロンで勝ち馬にかわされたものの、しぶとく逃げ粘り距離にめどを立てた。飯田雄三調教師は「理想的な展開で競馬ができていたし、最後もよく踏ん張った。あのメンバーを相手に、距離を延ばしてマイルをクリアできたことは大きな収穫」と成長をたたえた。その後についても「すごく順調。ここにきて力をつけていて、充実ぶりが顕著。逃げてもいいし、他が行けば控えてもいいし、自在性が出てきたからね。本当に楽しみ」と指揮官は期待を寄せ、悲願のビッグタイトルへ盤石の構えを見せている。


かしわ記念レース展望のカジノフォンテン

◆カジノフォンテン
 連覇に挑むカジノフォンテンにも注目だ。昨年の当レース以降は勝ち星がなく、南関同士の京成盃グランドマイラーズでも2着に敗れたのは気になるが、JpnⅠ2勝の実力は無視できない。「使ったことで雰囲気が変わり、前走とは状態面が全く違う。中間も上々の時計を出せているし、地元の利もある。連覇を期待したい」と山下貴之調教師。力の要る今の船橋コースへの対応は鍵だが、JRA勢が相手のマイル戦ならスムーズに折り合えるはずだ。


かしわ記念レース展望のショウナンナデシコ

◆ショウナンナデシコ
 ショウナンナデシコは前走のマリーンC(JpnⅢ)を8馬身差で圧勝。持ちタイムに不安は残るものの、勢いづいた今なら牡馬相手でも十分に楽しみな㆒頭だ。「前走後も息の入りは良かったですし、うまく調整できています。牡馬が相手になりますが、斤量は前走より少し軽くなりますからね。前走くらい走ってくれれば」と須貝尚介調教師。


かしわ記念レース展望のソリストサンダー

◆ソリストサンダー
 昨年はハナ差2着のソリストサンダー。その後は武蔵野S(GⅢ)制覇を含め、マイルでは4戦して全て掲示板内の堅実な走りを見せている。「ここ2戦、GⅠやドバイ(ゴドルフィンマイル4着)で相手がそろったなかでよく頑張って走ってくれましたね。その後も特に疲れなどを見せず、調子は良さそうです。7歳ですが年齢による衰えは全くなく、安定して力を出してくれています。今回は帰国初戦という点が鍵ですね」と高柳大輔調教師。トップレベルとの対戦を糧に、雪辱を果たせるか。


かしわ記念レース展望のインティ

◆インティ
 勝ち星から遠ざかっているインティだが、かしわ記念は過去2、3着の実績があり、決して見限れない存在だ。「最近は思ったよりも行けなくなっている。かといって、抑える競馬を覚えさせようとしたが、それも身についていない。掛かって終わってしまう。ただ、体調自体は悪くないし船橋も相性はいいので、内枠に入ってスムーズに回ってこられれば」と野中賢二調教師。行き脚は鈍くなったが、スタート地点からダートの舞台なら、先手争いが有力になる。



◆エアスピネル
 芝・ダートでGⅠ2着の実績があるエアスピネル。前走のフェブラリーSは大外枠が影響し、不完全燃焼の9着に終わっただけに、巻き返しに期待したい。「その後は目標をここに切り替えて、放牧を挟んで順調に調教をこなせています。動きはいいですし、状態は悪くないです。コーナー4つも経験していますし、うまくかみ合えば。9歳ですが気持ちの衰えは感じません」と笹田直義調教助手。不屈の闘志で13回目のビッグレースへ挑む。


◆サンライズノヴァ
 サンライズノヴァの前走・フェブラリーSは前に行った馬の決着となり展開が向かなかったが、上がり3ハロン2位をマークしており末脚は健在だ。「早めに帰厩させてしっかり動かしていますし、ここまで順調にきています。かしわ記念は3度目ですし、舞台は特に問題ないと思います。衰えも特に感じないので、展開がはまれば」と生野賢㆒調教助手。鞍上にD・レーン騎手を配し、2度目のJpnⅠタイトルを目指す。

◆タイムフライヤー
 2歳時にホープフルS(GⅠ)を制し、早い時期から活躍したタイムフライヤー。前走のフェブラリーSでは0秒7差の5着に追い上げ、7歳になっても高い能力を示している。「馬体に張りが出て、すごく良くなっている。南関の馬場が合ってくれれば」と内田勝義調教師。転入初戦でも注目だ。

◆ギャルダル
 昨年の東京ダービー2着馬のギャルダル。重賞は未勝利だが、その後の同世代の活躍を見れば、力は見劣りしない。今回と同じ船橋1600㍍で連勝中と勢いにも乗っており、JpnⅠのメンバーでも注意が必要だ。

出馬表

過去10年成績&データ

かしわ記念2022の10年表

 ●データ =過去10年

 ▼人気……1番人気【0・3・3・4】、2番人気【6・0・1・3】、3番人気【2・1・2・5】。1番人気が11連敗中で、5番人気以下が7年連続で馬券に絡んでいる。単勝平均配当710円、馬連平均配当2590円

 ▼所属……JRAが17連対で、全て栗東所属。地方は船橋が2連対、大井が1連対

 ▼年齢……6歳が5連対でトップ。以下は7歳と5歳がそれぞれ4連対、8歳と4歳がそれぞれ3連対。9歳も1連対しておりベテラン勢の活躍も目立つ

 ▼実績……連対14頭がダートGI(JpnI)勝ち馬。残る6頭中5頭にはダート1600m以上で重賞勝ちかGI(JpnI)で3着以内の実績があった

 ▼前走……3着以内に入った30頭のうち21頭がフェブラリーSだった

 ▼脚質……【逃6先7差7追0】。3着以内の30頭中24頭が4コーナー4番手以内

レース概要

かしわ記念のコース画像

開 催 日:2022年5月5日(木・祝)

距  離:ダート左回り1,600m

出走資格:サラブレッド系 4歳以上

1着賞金:8,000万円

負担重量:牡馬57kg、牝馬55kg(南半球産の4歳馬1kg減)

かしわ記念の結果 東京湾カップの結果 若潮スプリントの結果 マリーンCの結果 21年度の重賞結果