一歩ずつ成長の証しを刻んでいく。真鳥康太(29)=長崎=は今年後期勝率(昨年11月~今年4月)で自己最高の4・99をマークすると、今期(5月~)も4・95と5点台突入もみえる充実ぶり。まだ粗削りながら、着実に勝率アップを果たしている。
「まだ全然足りていないところばっかりだけど、スタートもしっかりいけるようになって、道中もギリギリさばけるようになってきています」
取材した一般戦でも、格上の選手を果敢なアタックで抜き返す場面が見られた一方、何でもないところでのミスも…。「自分に余裕がないときが多いですね。失敗を修正できず、自分で着を落としにいっている」と反省を込めて自己分析している。師匠の宮地博士(44)=長崎=からの指導は「最初はどんなペラでも乗りこなせるようになれ」-。「『これがダメだったんだ』、『これがよかったんだ』と(叩き方の違いが)分かるように、まず自分で考えなさい」という金言を胸に試行錯誤を重ね、少しずつ自分の進む道が開けてきた。
「最近は、まずはペラを自分の形にして、そこでバチッと合えば成績につながってくるんですけど、そこで合わなかったら、それなりに走り方を考えて、ちょっとずつでも悪いなりにしのげていけるようにしています」
その甲斐あってか、今年4月の三国ルーキーシリーズでは、デビューから4年5カ月で初の優出(5着)を果たした。「三国の前の節の大村で準優勝戦に乗って、すごく緊張してレースでは(1周1マークで)2等に出てこられたのに着を落としてしまって…(結果は3着)。その経験のおかげで、三国はむちゃくちゃ冷静にいけました」と振り返る。〝飛び級〟的に大化けしそうな雰囲気はないが、失敗を糧にして成長できる点はきっと、これからも強みになるだろう。
「以前は次から次へと課題が出てきたら、いっぺんに全部片づけようとして空回りしていた。今は、先輩に活を入れられながらですけど、少しずつ課題をつぶして積み重ねていけています」
同期の弟・章太(27)=長崎=との兄弟レーサー、さらには同期で妻の赤井星璃菜(28)=大阪=との夫婦レーサーとしても注目される存在。必死にレースに取り組んで流した汗のぶんだけ、確かな成長を実感できているに違いない。(貝原貴志)