GIで16度の優勝を誇る競輪界のレジェンド神山雄一郎(55)=栃木・61期=が3日、函館競輪初日8Rを差し切って史上16人目、現役ではただ一人の通算900勝を達成した。1988年5月8日に花月園でデビューして以来、35年0カ月26日での到達となる。
神山は99年に井上茂徳、滝澤正光(ともに引退)に次ぐ史上3人目のグランドスラマー(昨年達成した新田祐大は4人目)に輝くなど活躍し、96年アトランタ、2000年シドニーでは五輪にも出場した競輪界の第一人者。通算取得賞金は29億1463万609円(3日現在)に及ぶ。
2月27日の向日町競輪初日で1着となって記録に王手をかけてから長く足踏みが続き、ようやく大台に到達した神山は場内インタビューで感極まるシーンも。最後は「まだまだ走るつもりでいます」と大声で宣言し、ファンの大声援に応えていた。
◆神山雄一郎「函館は思い出深いバンクで、(前回の)地元の宇都宮では決められなかったので、何とか函館で決めたいと思って頑張ってきました。函館でS級のデビュー戦、僕が21歳の頃なんですけど、地元の大橋(秀人)さんと堂田(将治)さんを連れて先行したのがS級の最初の決勝戦だったのはすごく覚えています。あと、ふるさとダービー函館を優勝(1993年)したことが何となく自分の飛躍のきっかけになったかなと思っています。ここ半年ぐらいはすごく苦しくて、記者の方が最終日でも待っていてくれたりとか、ファンの方にも僕からメモリアル車券を1着で買ってもらってもその期待に応えられなくて…すみません(涙声)。すごく苦しい半年間でしたけど、それに耐えるように一生懸命練習してきました。その成果がきょう、出たと思っています。練習はうそをつかないと思っているので、とてもうれしいです。まだまだ走るつもりでいますので、応援してください!」