今年はソダシら10頭のGI馬を含む21頭が安田記念に登録 (安田記念、2023年6月4日 15:40、GI、東京11R、芝・左1600m)
★春のマイル王の座に就くのはどの馬? 今年は10頭のGI馬を含む21頭が登録
今年の安田記念にはカフェファラオ(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)、ジャックドール(牡5歳、栗東・藤岡健一厩舎)、シャンパンカラー(牡3歳、美浦・田中剛厩舎)、シュネルマイスター(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)、セリフォス(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)、ソダシ(牝5歳、栗東・須貝尚介厩舎)、ソングライン(牝5歳、美浦・林徹厩舎)、ダノンスコーピオン(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)、ドルチェモア(牡3歳、栗東・須貝尚介厩舎)、ナランフレグ(牡7歳、美浦・宗像義忠厩舎)のGI馬10頭を含む21頭が登録している。登録のあるGI馬がすべて出走すれば、2020年に並ぶ安田記念でのGI馬(JRA+海外)最多出走となるが、春のマイル王に輝くのはどの馬だろうか。なお、過去10年の安田記念ではGI初制覇を飾った馬が6頭を数え、昨年はソングラインがGI初制覇を遂げた。
★2018年から5年連続連対での牝馬 今年は4頭が出走予定
近年の安田記念では牝馬が好成績を挙げており、2018年から5年連続で連対している。今年は、連覇を狙うソングライン(5歳、美浦・林徹厩舎)、JRA・GI3勝馬ソダシ(5歳、栗東・須貝尚介厩舎)、GI初制覇がかかるナミュール(4歳、栗東・高野友和厩舎)、メイケイエール(5歳、栗東・武英智厩舎)と4頭の牝馬が出走する予定だが、今回も好走することができるだろうか。
ナミュールは前走のヴィクトリアマイルで7着、メイケイエールは前走の高松宮記念で12着に敗れており、安田記念で巻き返しを狙う。前走6着以下の馬が安田記念を勝てば、グレード制が導入された1984年以降で4頭目となるが、前走から巻き返してGI初勝利を挙げることができるだろうか。また、ソダシとメイケイエールは現役最多タイのJRA重賞6勝を挙げており、安田記念を勝てば牝馬では12頭目のJRA重賞7勝馬となる。
★3世代のNHKマイルC勝ち馬が出走予定 過去の対決では最年長馬が優勢
今年の安田記念には、シュネルマイスター(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)、ダノンスコーピオン(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)、シャンパンカラー(牡3歳、美浦・田中剛厩舎)と3世代のNHKマイルC勝ち馬が登録しており、2014年以来9年ぶり2回目の対決となる見込みとなっている。NHKマイルC勝ち馬3頭による対決はこれまでに4回あったが、このうち3回は最年長馬が最先着しており、14年でも最年長のグランプリボスが最先着(2着)したが、今回はどのような結果になるだろうか。
シュネルマイスターを所有する(有)サンデレーシングは、18年から5年連続で所有馬が安田記念で連対しており、所有馬2頭が出走した昨年は1着ソングライン、2着シュネルマイスターでワンツーフィニッシュを決めた。サンデーRは今年、シュネルマイスターの他にソングライン(牝5歳、美浦・林徹厩舎)、インダストリア(牡4歳、美浦・宮田敬介厩舎)の計3頭を登録しているが、好走することができるだろうか。なお、サンデーRはこれまでに2勝を挙げており、今年勝てば、グレード制が導入された1984年以降で単独トップの3勝目となる。
★JRA・GI初制覇を狙う蛯名正義調教師 京王杯SCの覇者レッドモンレーヴで参戦
レッドモンレーヴ(牡4歳、美浦・蛯名正義厩舎)は、安田記念がGI初挑戦となる。同馬は前走の京王杯SCで重賞初制覇を遂げたが、管理する蛯名正義調教師にとっても厩舎開業後初のJRA重賞勝利となった。京王杯SCの勝ち馬が同年の安田記念を勝てば、2005年アサクサデンエン以来18年ぶりとなるが、レッドモンレーヴは蛯名正師にJRA・GI初勝利も贈ることができるだろうか。なお、蛯名正師は騎手時代の1999年にエアジハードに騎乗して安田記念を制しており、グレード制が導入された84年以降では初の騎手・調教師双方での制覇がかかる。
レッドモンレーヴは13年の安田記念勝ち馬ロードカナロアの産駒で、父子制覇がかかる。グレード制が導入された84年以降の安田記念では父ニホンピロウィナー=子ヤマニンゼファー、父エアジハード=子ショウワモダンの2組が父子制覇を遂げたが、レッドモンレーヴは父に続いて安田記念を制すことができるだろうか。なお、今年の登録馬ではレッドモンレーヴと同じロードカナロア産駒のダノンスコーピオン(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)、07年の勝ち馬ダイワメジャー産駒のセリフォス(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)とマテンロウオリオン(牡4歳、栗東・昆貢厩舎)、15年の勝ち馬モーリス産駒のジャックドール(牡5歳、栗東・藤岡健一厩舎)にも父子制覇がかかる。
★人馬ともにJRA・GI初制覇なるか ウインカーネリアンと三浦皇成騎手
ウインカーネリアン(牡6歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)は、昨年のサマーマイルシリーズで米子S、関屋記念と対象レースを2勝してシリーズチャンピオンに輝いた。その後、約2年半ぶりのGI挑戦となったマイルCSでは12着と敗れたが、今年初戦の東京新聞杯を逃げ切って重賞2勝目を挙げ、前走は初の海外遠征でゴドルフインマイルに出走し、6着に敗れた。ウインカーネリアンは、帰国初戦となる安田記念で巻き返し、JRA・GI初制覇を遂げられるだろうか。
ウインカーネリアンには114回目の挑戦でJRA・GI初制覇を目指す・三浦皇成騎手が騎乗を予定している。ウインカーネリアンは通算21戦8勝という成績で、全8勝を三浦騎手とのコンビで挙げているが、人馬ともに初となるJRA・GI制覇を遂げることができるだろうか。
★8年ぶりに日本ダービーを制した堀宣行調教師がカフェファラオを登録
28日に実施された日本ダービーはタスティエーラが勝ち、管理する堀宣行調教師(美浦)は2015年のドゥラメンテ以来、8年ぶり2回目のダービー制覇を遂げた。堀調教師は安田記念にカフェファラオ(牡6歳)を登録しているが、今週もGI制覇を遂げることができるだろうか。なお、堀師はグレード制が導入された1984年以降で最多タイの3勝を挙げており、15年には日本ダービー(ドゥラメンテ)と安田記念(モーリス)の2週連続GI勝利を達成した。また、カフェファラオは、21、22年のフェブラリーS勝ち馬で、芝・ダート双方でのGI制覇がかかる。