ソウルラッシュは厩舎でじっくりと調整されて昨年13着の雪辱へ向かう (安田記念、2023年6月4日 15:40、GI、東京11R、芝・左1600m)
東京競馬場の5週連続GⅠは、今週の安田記念でフィナーレを迎える。「俺のチェックポイント」初日は大阪サンスポの佐藤将美記者が、ソウルラッシュに注目。4連勝で挑んだ昨年に比べるとインパクトは弱いが、着実に成長を遂げており雰囲気は悪くない。不利があって13着に敗れた昨年の雪辱を果たすことができるのか。担当の橋口助手を直撃した。
近畿地方が月曜日に梅雨入りした。安田記念ウイークを迎えた栗東トレセンは、朝から雨模様。ただ僕の日頃の心がけがいいのか、取材時間は雨が〝小休止〟というグッドシチュエーション。もちろん、こういったときは効率優先で、まずは一番気になるソウルラッシュの池江厩舎に足を運んだ。
「いい感じで調整ができていますよ。去年に比べて馬もいい意味でおとなしくなって、より競馬に力を使ってくれるようになってきました」
担当の橋口助手が近況を語る。思えば1年前、破竹の4連勝で安田記念に駒を進めた。そのときの勢いに比べると印象は地味だが、雰囲気は悪くない。むしろ、3月の春興S、4月のマイラーズCと連勝して押せ押せだった昨年に比べ、今回は〝マイラーズCを使って本番〟への路線が決まっており、調整過程はいいのかもしれない。
「ローテーションは同じですが、短期放牧に出した去年と違って、在厩でじっくりと調整ができました。1週前追い切りに乗った松山騎手も『これほどまで乗りやすいとは…』と言ってくれましたよ」と続けた。さらに前走の3着についても「勝ちに行く競馬をして強い馬に差された感じ。速い時計にも対応ができたし、悲観することのない走りでした」と好感触をつかんでいる。
昨年は直線で進路がなくなる不利もあって13着と結果を残せなかったが、今の状況なら雪辱を果たすことも十分に考えられる。10頭のGⅠホースが登録している豪華なメンバー構成。「ずっと戦ってきた相手だし、秘めたる思いはあります。日曜は雨の可能性もありますが不得意ではありません。相手が気にするようなら…」と橋口助手はまとめた。例年より早い梅雨入りも歓迎材料。不運に泣いた戦いから1年、悲願のGⅠ取りに向けて〝風〟はソウルラッシュになびいてきている。