『ちゃりんこ探券隊』
大川剛が予選(2R)で打鐘4角から巻き返して逃げ切り、A級1、2班戦デビュー戦を白星で飾った。
「前からになったので、突っ張るか、引くかでした。緊張することなく走れましたね。バンクも特に気にならなかったです」
3番手以降を大きく引き離した一戦に、番手を回っていた金沢幸司は、「俺の脚じゃ差せないなというくらいのかかりでした。脚だけならS1でしょ」と舌を巻いた。
121期の在所2位として昨年4月にデビューしたが、10月の京王閣決勝で先頭員早期追い抜きのため失格。あっせん保留とあっせん停止のペナルティーを科せられ、戦列に復帰したのは3月の前橋だった。
「静岡(CSC)に冬季移動していたんですが、守沢太志さんや新山響平さん、渡辺一成さん、あとは深谷(知広)さんが来ることもあって、普段は一緒にできないような方たちと練習させてもらっていました」
充実した時間を過ごせたことで脚力に磨きがかかり、復帰してからは5場所で特別昇班を果たしている。
「師匠(永沢剛)からはレースが下手と言われているし、一気にS級に上がっても通用しないと思うので、1つずつ積み重ねていけるように頑張ります」
決意を新たにした青森の新鋭が、準決勝(3R)でも豪快にバンクを駆け抜ける。
■仲野谷有紀(なかのや・ゆき)競輪担当 競輪記者になって約10年。車券の戦績はA級止まりですが、SSを目指し懲りずに買いまくってます。穴車券に役立つ情報を集めて日々、奮闘中