NHKマイルCを制したシャンパンカラー=東京競馬場(撮影・塩浦孝明) (NHKマイルC、2023年5月7日 15:40、GI、東京11R、芝・左1600m)
5月7日の東京11Rで行われた第28回NHKマイルカップ(3歳オープン、牡・牝、GI、芝1600メートル、定量、17頭立て=クルゼイロドスルが出走取消、1着賞金=1億3000万円)は、内田博幸騎手の9番人気シャンパンカラー(牡、美浦・田中剛厩舎)が後方追走から直線で力強く抜け出し優勝。3歳マイル王決定戦を制し、初のGⅠタイトルを手にした。52歳の内田博幸騎手は、2018年フェブラリーS(ノンコノユメ)以来、約5年3カ月ぶりのJRA・GⅠ制覇。タイムは1分33秒8(稍重)。
アタマ差の2着にはウンブライル(8番人気)、さらに1馬身1/4差遅れた3着にオオバンブルマイ(3番人気)が入った。なお、1番人気のカルロヴェローチェは5着、2番人気のエエヤンは9着に敗れた。
◆内田博幸騎手(1着 シャンパンカラー)「(5年ぶりのGⅠ勝利)なかなか大きなレースに乗る機会が少なくなってきて、今年はフェブラリーSも乗せてもらって、GⅠの感覚、感じを味わったのでそれもひとつステップになって今回につながったと思います。4コーナーくらいから手応えが良かったので早めに抜け出さないように周りを見ながらという感じで追い出しを待ちました。あとはゴールを1着で駆け抜けてくれ、という気持ちで追っていました。周りに飛ばす馬がいたので、楽に5、6番手に行ければそれがベストかなと思ったのですが、けっこう主張する馬もいました。雨が降って馬場も重くなっていたことですし、だったら馬に負担をかけないでしまい生かそうかなと乗りました。(このレースは2007年ピンクカメオでV)すごく昔の話になってしまいますが、改めてこのレースを勝てたことが本当に幸せですし、田中剛調教師やオーナー、この馬の関係者のみなさんにはすごく感謝しています。僕を乗せてくれたということを本当にありがたく思います。(シャンパンカラーは東京3戦3勝)こないだ(ニュージーランドT3着)は休み明けでもきっちり優先出走権を取ってくれました。東京の広いコースの方が合っていると思いますし、これくらいの競馬ができれば、この先もうひとつ力をつけて実りのある馬になっていくと思います」
NHKマイルCを勝ったシャンパンカラーは、父ドゥラメンテ、母メモリアルライフ、母の父Reckless Abandonという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は青山洋一氏。通算成績は5戦3勝。重賞は初勝利。田中剛調教師はNHKマイルC初勝利、内田博幸騎手は2007年ピンクカメオに次いで2勝目。