★3世代のGⅠ馬5頭が出走予定 今年は18頭が登録
4月2日の阪神では、大阪杯が実施される。今年の大阪杯には4歳のキラーアビリティ(牡、栗東・斉藤崇史厩舎)、スターズオンアース(牝、美浦・高柳瑞樹厩舎)、5歳のジェラルディーナ(牝、栗東・斉藤崇史厩舎)、ダノンザキッド(牡、栗東・安田隆行厩舎)、6歳のポタジェ(牡、栗東・友道康夫厩舎)と3世代のGⅠ馬5頭を含む18頭が登録している。2017年のGⅠ昇格以降、大阪杯でのGI馬の優勝は2017年キタサンブラック、2019年アルアイン、2020年ラッキーライラックの3回で、2018年スワーヴリチャード、2021年レイパパレ、2022年ポタジェはこのレースでGⅠ初勝利を挙げている。さて、今年はどのような結果となるだろうか。なお、GⅠ昇格以降の大阪杯では、4歳馬が9頭、5歳馬が8頭、6歳馬が1頭、1~3着以内に入っている。
★母ジェンティルドンナは5歳時にGⅠ2勝 有馬記念3着以来の出走となるジェラルディーナ
昨年のエリザベス女王杯を制し、JRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞したジェラルディーナ(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は、有馬記念3着以来の出走となる。同馬の母ジェンティルドンナは5歳時の2014年にドバイシーマクラシック、有馬記念と2つのGⅠタイトルを獲得し、同年のJRA賞年度代表馬を受賞したが、ジェラルディーナは5歳初戦となる大阪杯でどのような走りを見せるだろうか。同馬にはテン乗りとなる岩田望来騎手が騎乗する予定だ。なお、ジェラルディーナを所有する(有)サンデーレーシングは、GⅠに昇格した2017年以降の大阪杯で2勝を挙げていて、2020年には1着ラッキーライラック、2着クロノジェネシスでワンツーフィニッシュを決めている。(※(有)サンデーレーシング所有馬は、ヴェルトライゼンデ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)も大阪杯に登録している)。
★3頭出しで挑む斉藤崇史調教師 5年連続JRA・GⅠ制覇なるか
斉藤崇史調教師は、今年の大阪杯にGI馬のキラーアビリティ(牡4歳)とジェラルディーナ(牝5歳)、前走の小倉大賞典で重賞初勝利を挙げたヒンドゥタイムズ(セン7歳)の3頭を出走させる予定だ。同調教師は2019年から毎年JRA・GⅠを制しており、今年も勝てばグレード制が導入された1984年以降で7人目(8回目)の5年連続JRA・GⅠ制覇となるが、3頭出しで挑む大阪杯で勝利を挙げることができるかどうか。なお、ヒンドゥタイムズが勝てば、大阪杯では初のセン馬による優勝となり、7歳馬の優勝はGⅠ昇格前の2005年サンライズペガサス以来18年ぶりとなる。
★川田将雅騎手が新馬戦以来の騎乗 日経新春杯を制したヴェルトライゼンデ
ヴェルトライゼンデ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、2021年のAJCC2着後に約1年4力月間休養していたが、復帰初戦となった昨年6月の鳴尾記念で重賞初勝利を挙げると、秋にはジャパンCで3着に好走。今年初戦の日経新春杯では重賞2勝目を挙げている。ヴェルトライゼンデは大阪杯が6度目のGⅠ挑戦となるが、初のビッグタイトルを手にすることができるかどうか。なお、同馬には2019年9月の新馬戦以来、3年7カ月ぶりに川田将雅騎手が騎乗する予定となっており、Vなら、同騎手は10年連続JRA・GⅠ制覇となる。また、ヴェルトライゼンデはGⅠ昇格前の2009年に産経大阪杯を制したドリームジャーニーの産駒で、大阪杯父子制覇がかかる。
★JRA・GI初制覇がかかる奥村武調教師 AJCCを制したノースブリッジを登録
奥村武調教師は3月27日現在、今年のJRA競走で14勝を挙げており、JRA調教師リーディングで3位となっている。同調教師は大阪杯にAJCC勝ち馬ノースブリッジ(牡5歳)を登録しているが、JRA・GⅠ初制覇を遂げることができるかどうか。なお、ノースブリッジは芝2000メートル戦で6戦4勝という成績を残している。また、同馬には岩田康誠騎手が騎乗する予定だが、「奥村武調教師&岩田康誠騎手」のコンビはJRA競走で通算61戦12勝、2着3回(勝率.197、連対率.246)という成綾を残している(※3月27日現在)。
★今年は中山記念を制して参戦 昨年の4着馬ヒシイグアス
ヒシイグアス(牡7歳、美浦・堀宣行厩舎)は、2年連続の大阪杯参戦となる。同馬は昨年の大阪杯で勝ったポタジェから0.3秒差の4着に入り、続く宝塚記念では勝ったタイトルホルダーから2馬身差の2着となった。ヒシイグアスはその後休養に入り、8力月ぶりの出走となった前走の中山記念で重賞3勝目を挙げている。ヒシイグアスには、前走に続き松山弘平騎手が騎乗する予定だが、昨年以上の走りを見せて、GⅠ初勝利を挙げることができるかどうか。なお、「堀宣行調教師&松山弘平騎手」のコンビはJRA競走で通算68戦16勝、2着8回(勝率.235、連対率.353)という成債で、今年のJRA競走では5戦3戦、2着2回で連対率100%を記録している(※いずれも3月27日現在)。