ハウゼは美浦Wコースでラスト1ハロン11秒6と絶好の伸びを披露した=美浦トレセン(撮影・塩浦孝明) スプリングSに参戦するハウゼが16日、美浦Wコースで追い切られ、馬なりでラスト1ハロン11秒6とシャープな伸び脚を披露。前走の水仙賞1着からさらに上昇ムードを示した。管理する田中博康調教師(37)=美浦=も好調なだけに、人馬の勢いで一気に重賞の壁を突破する可能性も十分だ。
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実績を残す中山で一気のG奪取だ。ハウゼが美浦Wコースで軽快な動きを披露。僚馬の馬上から追い切りを見届けた田中博調教師は、満足げな表情で振り返った。
「(気性的に)オンとオフの激しいタイプですが、落ち着いて走れていたのはよかったですね。中2週でも大きく崩れていないし、むしろ状態は上向きだと思います」
春本番を思わせる暖かさの中、単走で徐々にペースを上げていった。馬なりながらスピード感たっぷりに駆け抜け、5ハロン67秒3―11秒6をマーク。間隔が詰まっているが、先週9日にも坂路4ハロン52秒2―12秒2の好時計をたたき出しており、ムードは絶好だ。
中山の芝では3戦2勝、3着1回の好成績。前走の水仙賞は4コーナー手前で先頭に立つと、ロングスパートを利かせて押し切った。「集中力のあるタイプではないのできつい競馬だったと思いますが、勝ち切ってくれたのは評価できます。2200メートルは気持ち長い気もしたので、1800メートルはプラスに働く可能性もあります」と指揮官はさらなるパフォーマンス向上を期待する。
田中博厩舎は今年、フェブラリーS(レモンポップ)でGⅠ初制覇を飾るなど9勝を挙げ、関東リーディング3位と躍進中だ。今週はハウゼだけでなく、パルティキュリエがフラワーCに出走。さらに、来週はレモンポップがドバイゴールデンシャヒーンに挑む。勝負の大レースが続く春に、トレーナーは「頑張ります」と決意を表した。
「心身とも幼い面はあるけど、心臓がすごくいい。中山は向いていると思うし、力試しの一戦で頑張ってほしいですね」
勢い満点のハウゼがクラシック戦線に新風を吹き込む。(漆山貴禎)
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