中山でのデビューが決まった小林美駒騎手(撮影・塩浦孝明) 4日の中山、阪神で東西6人の新人騎手がデビューする。女性ルーキーの小林美駒(みく)騎手(17)=美・鈴木伸=は中山で土日6鞍、河原田菜々騎手(18)=栗・渡辺=は阪神で土日7鞍に騎乗し、デビュー週の勝利を目指す。
◇
美浦所属では藤田菜七子騎手以来、7年ぶりの女性ルーキーとなる小林美駒騎手は、4日の中山でデビュー。2R(未勝利、ダ1200メートル)のワクワクタローが初陣のパートナーで、土曜は2鞍、日曜も中山で4鞍の計6鞍に騎乗する。
「たくさんの人から騎乗依頼をいただいて、期待に応えられるか緊張感はありますが、デビューが近づいて楽しみになってます」。19日に迎える18歳の誕生日よりも早いプロデビューに、目を輝かせている。
同期も含め、JRA史上最多6人の女性騎手がしのぎを削る新時代に突入。デビューから注目を集めるが、「女性の先輩もすごい成績を残していますし、自分も自分の競馬をしっかりしたい。同期にも負けたくない気持ちはあります」と、しっかりとプレーで存在感を打ち出す心構えだ。
「師匠(鈴木伸調教師)には、普通にけがなく乗ってくるようにと言っていただきました。(藤田)菜七子先輩にも、女性でしか分からないところをアドバイスしてもらいながらやっていきたいです」
土曜12R(2勝、ダ1800メートル)で騎乗する自厩舎のクリーンドリームは3走前に現級3着があり、4キロの減量を生かせればチャンスも。日曜3R(未勝利、ダ1800メートル)では、先輩の菜七子と〝初競演〟。さっそくアドバイスを受ける機会もありそうだ。周囲のサポートも味方に〝まず1勝〟を目指す。
◇
阪神でデビューする河原田騎手。計7鞍に騎乗し初勝利を目指す(撮影・河田一成)一昨年の永島、古川奈、昨年の今村騎手に続き栗東所属の河原田騎手は、阪神でデビュー。土日で計7鞍の騎乗依頼を受け、意気込みを語った。
「不安のほうが大きいですが、楽しみです。感謝の気持ちを忘れずに、常に向上心を持って頑張りたいです」
競馬とは無縁の家庭で育ち、祖母の家でテレビの競馬中継を見たことがきっかけで騎手を志した。目標は武豊騎手で「騎乗技術はもちろん、人柄や周りの方々に信頼されるジョッキーになりたいと思っています」と決意を口にする。
土曜阪神8Rのピンクムーン、日曜阪神9Rのパトリオットランなどが有力になりそう。「コーナーをしっかり回って周りの人に迷惑をかけないように、馬の能力を全力で発揮できるように頑張ります」と力を込める。
新たなヒロイン候補。菜々が仁川でプロとしての第一歩を踏み出す。
◇
◆石田拓郎騎手「楽しみが強かったですが、デビューが近くなって緊張してきました。目標とする騎手は菅原明騎手。1年目の目標は新人賞です。土曜中山6Rのロジメリオールは最終追い切りで好時計だったので、新馬戦からの成長に期待しています」
◆小林勝太騎手「早く競馬に乗ってみたいです。川田騎手の競馬に対する向き合い方や、馬へのアプローチの仕方を尊敬しています。土曜中山3Rのシャインソテツは追い切りに乗ってすごく感触が良かったです」
◆佐藤翔馬騎手「幼いころから憧れ続けた職業に就けて、楽しみやワクワクが大きいです。自厩舎に先輩が3人(高野、山田、原)いるので、何でも聞けるし勉強になります。土曜中山7Rのキーチキングは追い切りの内容が良く、背中もすごくいい馬です」
◆田口貫太騎手「初めて乗るのでどんな感じになるのか楽しみです。(大橋)先生から『減量(3キロ減)があるので、積極的な競馬で少しでも見せ場を作れるように頑張れ』と言われました。(JRA最多勝利新人騎手賞の)30勝以上目指して頑張ります」