カナダのシャールズスパイトは東京競馬場で調整を続けている(撮影・田村亮介) フェブラリーSの「俺のチェックポイント」最終日は、東京サンスポの漆山貴禎記者が東京競馬場で調整するカナダのシャールズスパイトに着目。レース史上初めて参戦する外国調教馬の砂適性をジャッジした。
◇
子供のころから「未知の○○」というフレーズには心が躍ってしまう。フェブラリーSには史上初めて外国馬のシャールズスパイトが参戦。鋭い末脚を武器に米GⅠメーカーズマークマイルS優勝など芝で好成績を残してきたが、日本のダートではまさに未知だ。その可能性を探ってみた。
16日は舞台となる東京ダ1600メートルのスタート地点からキャンターを開始。芝とダートの切れ目にも戸惑った様子はなく、スムーズな走りでゴールを駆け抜けた。スラッとした馬体で、いかにも切れ味を秘めていそうなタイプ。落ち着きがある点にも好感が持てた。
アトフィールド調教師は「驚くくらいカイ食いが良く馬体減はわずか。状態はかなりいい」と満足げ。今回の挑戦はオーナーの意向によるもので「砂ベースの深いダートはどうかと懸念していた」と正直な心境を明かしたが、「予想以上に対応して順応している」と走りにひと安心といった様子だった。13日のゲート試験後に見せた鋭いダッシュからも、適性ありとみている。
予定していた鞍上の来日はキャンセルになったものの、日本での通算連対率49・6%を誇るモレイラ騎手を招集。「馬場を知っている素晴らしい騎手で期待したい。ダートでの経験が少ない馬だから、あまり砂をかぶらない外枠の方がいいかも」と83歳の名トレーナーは締めくくった。希望通りの枠順が当たれば、現状の●(=二重△)からさらに評価を上げることも考えたい。(漆山貴禎)
この記事をシェアする