桜花賞に向けてマイルの舞台で弾みをつけたいドゥアイズ 土曜の東京メインに3歳牝馬限定の第58回クイーンC(11日、GⅢ、芝1600メートル)が行われる。昨年の2着馬スターズオンアースは桜花賞&オークスの牝馬2冠に輝き、2年前の勝ち馬アカイトリノムスメは秋華賞V、2019年の勝ち馬クロノジェネシスはのちにGⅠ4勝を挙げる名牝となった。牝馬GⅠ戦線につながる重要な出世レースに、今年も将来性豊かなメンバーが名を連ねた。
ドゥアイズ(栗東・庄野靖志厩舎)は前走の阪神JFで3着。出遅れて後方からの競馬となったが、直線で吉田隼騎手が内を突いて力強い差し脚を引き出した。デビューから3戦(新馬戦1着、コスモス賞2着、札幌2歳S2着)は札幌芝1800メートルで好走しており、パワフルさはメンバー屈指。距離適性的にオークスでも楽しみがある一頭だが、まずはクラシック1冠目の桜花賞に向けて、マイルの舞台で弾みをつけたい。
ウンブライル(美浦・木村哲也厩舎)は全兄にマイルCS勝ち馬ステルヴィオがいる良血だ。初戦で東京芝1400メートルの新馬戦としては歴代最速タイの勝ち時計1分22秒1をマークする鮮烈デビューを飾ると、続くもみじSも3馬身差の完勝。大きな期待を集めた前走・阪神JFだったが、馬体重8キロ減で本来の状態になく、加えて厳しい❽枠⑰番では15着大敗もやむなしだった。マイルが長いと決めつけるのは早計で、十分に反撃のチャンスがある一頭だ。
モリアーナ(美浦・武藤善則厩舎)は当舞台での3馬身差デビューVが圧巻のパフォーマンス。上がり3ハロン33秒0は東京芝1600メートルの新馬戦では史上最速で、まさに驚異的といえる切れ味だった。前走の阪神JF(12着)では掛かり通しで力を発揮できなかったが、ベスト舞台の今回は見直しが必要だろう。
ミシシッピテソーロ(美浦・畠山吉宏厩舎)は阪神JFで外を回って5着に好走。2~4着馬が直線で内を通っていたことを考えると、着順以上の評価が必要だ。前走・フェアリーS(7着)は前が完全にふさがって追えずじまい。広い東京コースなら巻き返しは必至だ。
他には、フェアリーS4着ブラウンウェーブ(美浦・宗像義忠厩舎)や同5着リックスター(美浦・鹿戸雄一厩舎)、3冠牝馬アパパネを母に持つアスパルディーコ(美浦・蛯名正義厩舎)、オークス馬ヌーヴォレコルトの子イングランドアイズ(栗東・安田翔伍厩舎)などの素質馬にも注目だ。
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