新スタンドをバックに記念撮影をする福永祐一騎手、横山典弘騎手(左から)=京都競馬場(撮影・岩川晋也) 2022年度JRA理事長特別表彰セレモニーが31日、京都競馬場で行われ、今年2月で騎手を引退し調教師に転身する福永祐一騎手(46)=栗東・フリー=と、ベテランの横山典弘騎手(54)=美浦・フリー=が表彰された。
福永騎手は1996年のデビュー以来、長年にわたり高いレベルでの活躍を続け、昨年は自身の記録を塗り替える13年連続JRA年間100勝を達成、調教師転身を直前にして前人未到の大記録を残したこと。また、競馬に向かう真摯な姿勢とたゆまぬ研鑽の結果、現役騎手のJRA通算勝利数、重賞勝利数ともに3位という功績を積み上げたことが高く評価された。
横山騎手はキャリア37年目を迎えた昨年より、本格的に栗東を拠点として活動。騎手としてさらなる高みを目指して精力的に打ち込む姿は若い騎手の手本となり、また、昨年はJRA重賞を3勝したほか、JRA通算2900勝を達成するなど、中央競馬を大いに沸かせる活躍で、これらの騎手の姿勢、功績が高く評価された。
◆福永祐一騎手「ありがとうございます。2022年は調教師試験が大きなトピックで、そこに向けての1年を過ごしてきました。多くの方にサポートしていただいた結果、合格することができました。コントレイルなどこれまで乗ってきた馬たちが引退した中でGⅠを2つ勝たせてもらいましたし、100勝もなんとか達成することができました。充実した1年だったなと思います。昨年は依頼をもらった馬に失礼にならないよう、(試験勉強とは)切り替えて取り組んできました。今までにない取り組みではありましたが、時間をうまく使って取り組めたかなと思っています。たくさんの依頼をもらって、馬たちが頑張ってくれた結果だと思います。今年2月での引退が決まってからも有力馬の依頼をいただけたことは本当に感謝しています。全力をつくして頑張ってこられたかなと思います。この先も重賞でも依頼をいただいて、恵まれた騎手人生だなと改めて感じます。新しくなる京都で乗れないことは少し心残りですが、武豊(騎手)会長から試走会の依頼をいただいています。騎手として全力でレースに向き合って、いい結果を出せるようにしたいです。また、3月からは技術調教師として開業までしっかりと準備をしていきたいですね」
◆横山典弘騎手「あまりこういう賞に縁がないタイプなのでうれしいですね。長く美浦で乗っていたので、刺激がほしくて栗東に来させてもらいました。正直家のことなど不便なこともありますが、今は便利な世の中になっていますし、外食なんかもいいものを食べられますからね。いい気分転換をさせてもらっていますよ。38年目を迎えるけれど、競馬に対しては変わらず。自分の好きなようにさせてもらっているのでね。新しい京都で乗れるのは楽しみですよ。ガツガツする年でもないので、まずはけがなく。でも勝負ごとは厳しく、楽しくやっていって、いいレースを見せられるように頑張りたい。(3000勝は福永厩舎で?)先生、お願いしますよ(笑)」
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