1月21日に病気のため死去していたことが分かった大久保正陽元調教師=2000年1月撮影 1994年の3冠馬ナリタブライアンなどを管理した元JRA調教師の大久保正陽氏が、21日に病気のため死去していたことが25日、分かった。87歳だった。葬儀などは家族葬で執り行われた。
1935年8月23日生まれ。兵庫県出身。57年から70年まで騎手として51勝(うち重賞5勝)。引退後は調教助手を経て71年に調教師免許を取得し、73年に開業。2006年の引退までにJRA通算597勝、重賞は50勝でGI級は11勝をマークした。活躍馬にはナリタブライアンの他に、1992年の宝塚記念&有馬記念の両グランプリ制覇のメジロパーマー、76年の天皇賞・春などを制したエリモジョージなどがいる。
◆大久保龍志調教師「実績はすごいですし、人を何人も育て、亡くなってから改めて、でかかったな、と思います。(調教師を)引退したときも寂しさを感じましたけど、生きていれば顔は見られますから。ただ、親との別れは誰でもあるのものなので。この世界で師匠は一人、おやじだけですから。見習い調教師(技術調教師)としてはいろいろと行きましたが、大久保(正陽)厩舎で勉強して、試験に受かって、これ(大久保厩舎)一本できました。師匠として、おやじとして、尊敬するところはいっぱいある。在籍しているときに、(ナリタ)ブライアンみたいな馬を間近で見させてもらったことも大きな財産になっていると思います。(改めて父親の存在は)意識しているというか、超えていかないと、という気持ちもありますが、超えられないでかい山だな、という気持ちもあります」
◆大久保正陽厩舎で調教助手を務めた北出成人調教師「コロナの前は、うちの厩舎と大久保龍志厩舎をよく回ってくれていた。コロナで来られなくなったので、もう何歳になられたのかなと思ってはいたんですが…。先生の厩舎を引き継ぎましたし、助手のころから北海道に同行させてもらって、勉強になりました。感謝の言葉しか出てきません」
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