徳山ボートの「GⅡ徳山モーターボート大賞 誰が勝ってもGⅡ初優勝」は21日、第12Rで優勝戦が行われ、田村隆信(44)=徳島=が逃げ快勝。今年&GⅡ初優勝で、通算64度目のV(うちSG3V、GⅠ15V)を飾った。2着に竹田、3着に原田篤と地元勢が続いた。
◇
出場選手最多のSG3冠を誇るV候補筆頭が、千両役者ぶりを見せつけた。タイトルどおり〝誰が勝ってもGⅡ初V〟の一戦を、田村隆信がコンマ14の的確な仕掛けからイン圧勝。すでにSG、PGⅠ、GⅢ、一般戦を制していた実力者が、今村豊(引退)、田頭実、今垣光太郎、松井繁に続く史上5人目の全グレード完全制覇を成し遂げた。
「(GⅡは)何回か優勝しそうなときがあったんですけど、初めてできました。仕上がりは他の5人もみんなよくて、アドバンテージはひとつもなかった。1マークはいいスピードでターンマークを漏らさず回れて、差されていないだろうなとは思っていました」
絶好枠の初日ドリーム戦を快勝すると、その後もオール3連対と安定感抜群の走り。予選1位通過で王道スタイルの構築に成功すると、機力拮抗の優勝戦も差させずまくらせず、SG覇者の貫禄を示した。「今年はしっかり落ち着いて毎レース走ることを目標に立てている」と〝無事是名馬〟を強調するが、この優勝で来春の戸田SGクラシックの出場権ゲットだ。
「徳山はもともと好きですし、また(6月20日、当地開幕のSG)グラチャンにもこられそうなので、きたときにしっかり優勝を目指して走ります」
円熟味を増す85期〝銀河系軍団〟の一番星が、2019年以来のグランプリ舞台返り咲きへ幸先よく滑り出した。(小出大輔)
この記事をシェアする