ライトクオンタムでシンザン記念を制した武幸四郎調教師と武豊騎手=中京競馬場(撮影・河田一成) 1月8日の中京11Rで行われた第57回シンザン記念(3歳オープン、別定、GⅢ、芝1600メートル、7頭立て、1着賞金=4000万円)は、武豊騎手の2番人気ライトクオンタム(牝、栗東・武幸四郎厩舎)がスタートやや出遅れ新馬戦とは打って変わって後方からレースを展開。前2頭と大きく離れるなか、直線で外に持ち出すと強烈な末脚を繰り出して差し切った。ラストクロップとなるディープインパクト産駒が、無傷2連勝で重賞初制覇を果たすとともに、武豊騎手は、デビューした1987年から37年連続JRA重賞制覇&前人未到のJRA重賞通算350勝達成となった。タイムは1分33秒7(良)。
1馬身差の2着にはペースセッティング(3番人気)、さらに1馬身遅れた3着にトーホウガレオン(4番人気)が入った。なお、1番人気のクファシルは2番手追走も直線で沈んで7着のしんがり負けとなった。
◆武豊騎手(1着 ライトクオンタム)「初めて乗せてもらって、いい馬ですね。(ゲートの)中で落ち着きがなくて、ちょっと飛び上がるようなスタートになったので、レース(プラン)は切り替えました。右、外のほうに逃げて走っていたので、あまりいい雰囲気ではなかったですね。最後の直線に懸けるしかなかったので。直線向いてゴーサインを出してよく反応してくれて、最後まで伸びてくれたので能力があるなと思いました。かなり素質はあると思いますよ。ディープインパクト産駒ですしね。まだ(デビュー)2走目でこのパフォーマンスですからね。楽しみです。(37年連続の重賞勝利は)SDGsな感じでいいんじゃないでしょうか。きょう勝ててうれしいです。この調子で頑張っていっぱい勝ちたいですね」
◆武幸四郎調教師(同)「火曜日(3日)に440キロあったんですけど、やっぱり減りますよね。状態は良かったので、そこに関しては心配していませんでしたが、考えないといけないですね。見た通り、きゃしゃな馬なので。勝てたのが何よりです。(前走後に)時間を取れたのも大きいですね。ちょっとハミ受けとか直さないといけない部分もあるので、それを考えても勝っておいて良かったですね。時間が取れるので。きょうに限っては(勝って)良かったのと、課題を直していかないといけないなということですね」
シンザン記念を勝ったライトクオンタムは、父ディープインパクト、母イルミナント、母の父Quality Roadという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は(有)社台レースホース。通算成績は2戦2勝。重賞は初制覇。武幸四郎調教師はシンザン記念初勝利、武豊騎手は1997年シーキングザパール、99年フサイチエアデール、2002年タニノギムレット、03年サイレントディール、04年グレイトジャーニー、05年ペールギュント、15年グァンチャーレに次いで8勝目。
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