GⅠ初挑戦でジャパンCを制したヴェラアズール。欧州の中長距離戦を思わせるような団子状態のなか、ムーア騎手のずばぬけたテクニック、豊富な経験が存分に生かされた 第42回ジャパンCはライアン・ムーア騎手と初コンビを組んだヴェラアズールが優勝しました。外国勢は来日が見込まれた凱旋門賞馬アルピニスタが故障で引退するなど出走は4頭と少なく、フランスのグランドグローリーが最先着の6着と今年も好結果を出せませんでした。岡部さんがレースを振り返り、今後のジャパンCについて触れます。
うならされたムーアの騎乗技術
久々にうならされる騎乗を見た。ゴール前で素晴らしい瞬発力を発揮して勝ったヴェラアズールは、ライアン・ムーア騎手のずばぬけたテクニック、豊富な経験が存分に生かされた結果だったと思う。
先手を取ったユニコーンライオンの1000メートル通過が61秒1というスローペース。馬群は多頭数による欧州の中長距離戦を思わせるような団子状態となった。この状況下で⑥番枠からスタートしたヴェラアズールは、多少力みながらも鞍上がうまくなだめて先頭から5~6馬身差の馬群の中で追走していた。
ペースが上がったのは残り800メートルからだが、馬群は固まったままでヴェラアズールは動けない状態。それでも直線に入るとムーア騎手は…※この記事は「有料記事」です。 残り1087文字 「ゴールドパック」、「シルバーパック」のご購入で続きをお読みいただけます。
この記事をシェアする