3歳牝馬で、この精神力の強さはなかなか見られない。3日から栗東トレセンに滞在している関東馬クロスマジェスティは9日、角馬場で体をほぐして決戦に備えた。落ち着いた様子で、馬体の張りも十分。澄んだ瞳も印象的だ。
「疲れを取ることと、リラックスさせることを意識しました。いい感じでこられています」と横山助手が好気配を伝える。
初めて関西圏での競馬。直前の長距離輸送を避け、栗東で調整したことが吉と出たようだ。「環境が変わっても全く問題ないです。メンタルの強さを感じます」と目を細める。
一度使ったことで上積みが見込め、「体も締まってきてますし、息の入りもいいです」と気合十分。3連勝での戴冠が期待できるムードだ。
①ナムラクレア
フィリーズR2着馬は、栗東坂路をリズムよくサラッと駆け上がった。長谷川調教師は「順調にきています。精神的なところも変わらず、落ち着いています。Bコースに替わって、時計が速くなるのは大丈夫。内枠を有利に生かせるように考えたいです」と力を込めた。
④パーソナルハイ
メンバーでただ一頭のディープインパクト産駒は、栗東の角馬場から坂路へ。軽いフットワークで好気配を振りまいた。福岡助手は「中2週でも順調ですし、カイバもしっかり食べて安定しています。競馬に行くと他馬を気にするところがあるので、積極的に行けたら」と話した。
⑥ウォーターナビレラ
チューリップ賞5着から挑むシルバーステート産駒は、栗東坂路をテンポよく駆け上がった。南井助手は「何事もなく順調で予定通りです。競馬が上手な馬なので、枠は気にしていないです。馬体重は変わらないですが、中身は(前走と)全然違いますよ」と上積みをアピールした。
⑦サブライムアンセム
フィリーズRで重賞初制覇を飾ったロードカナロア産駒は、栗東の角馬場で調整。落ち着き十分に軽い脚さばきをみせた。藤原調教師は「いいよ。変わりなくここまで来ている。レースを使うごとに慣れてきて精神面が良くなってきた。良馬場でやれそうなのもいい」と話した。
⑧スターズオンアース
早朝に美浦トレセンを出発して、午後1時15分に阪神競馬場へ到着。「フェアリーSやクイーンCの時と状態はいい意味での平行線。追い切りでは川田騎手にモタれる面などを確認してもらったけど、うまくバランスをとって走らせていました」と高柳瑞調教師は名手の手綱に託す。
⑭プレサージュリフト
午後1時10分に阪神に到着した。「前走の反動が大きく立て直すのに時間がかかりましたが、牧場がしっかりケアをしてくれました。歯が生え変わる時期で少しハミを嫌がるしぐさを見せていますが、それも日に日に解消。レースでは少しマイナス体重になるかと思います」と太田助手。
⑯サークルオブライフ
午後1時15分に阪神競馬場へ到着。3戦連続で阪神への輸送になるが、国枝調教師は「馬房の中でおとなしくしていて、特に問題ない。落ち着いていたし、(前回より)いい方向にいっていると思う」と納得顔。2歳女王がチューリップ賞3着の借りを返す準備は整ったようだ。
⑱ナミュール
チューリップ賞を制したハービンジャー産駒は栗東の角馬場で運動。集中して、リズムよく周回していた。高野調教師は「ほぐす程度ですが落ち着いていましたし、内に秘めたるものを感じました。他の馬より体は小さいけれど、現状としては力を出せると思います」と力強く語った。
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